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ロジャーズ大将が暴いたもう一つのFISA不正

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2016年、当時の米国家安全保障局(NSA)のマイケル・ロジャーズ長官(海軍大将)は、外国人監視法(FISA)によって傍受したデータの照会に不正があることを発見した。

コンプライアンスチームによる調査が行われ、一部の監視活動は停止された。NSAが公にしたのは2017年4月28日のことだった。

ここでいう不正とはデビン・ニューネス議員が明かしたFISA乱用のことではない。だがFBIももちろん関わっている。

下に引用するのはロジャーズ大将が2017年6月7日の上院公聴会で証言した際のものだ。やり取りの様子はビデオにも残されている。

ロジャーズ大将については興味深い話がある。下の証言にもあるように、大将が2016年10月に司法省とFISA裁判所に不正の存在を報告し、対処すべく行動を起こした後、アシュトン・カーター国防長官(当時)とジェームズ・クラッパー国家情報長官(当時)は、ロジャーズ大将をNSA長官から解任することをオバマ大統領に要求したのだ。

またドナルド・トランプ氏が大統領選挙に勝利した直後の2016年11月17日、ロジャーズ大将はトランプタワーを訪れトランプ次期大統領と会った。しかし、上司であるクラッパー長官への報告もなく行動したために政権上層部を驚かせたという。その会談の直後、トランプの政権移行チームはニュージャージーへ拠点を移すと発表した。ロジャーズ大将がトランプ氏に何らかの情報を伝えたのではないかという憶測も一部に聞かれたが、真偽は不明だ。

ロジャーズ大将は結局解任されず、2018年の5月にナカソネ大将が後任に着くまでトランプ政権でもNSA長官に留まった。

このやり取りだけでは細かな所まで不明だが、その他の公開記録なども重ね合わせて検証している記事もあるので今後機会があれば紹介したい。

米上院情報委員会2017年6月7日の公聴会記録より引用>

ランクフォード上院議員:ありがとうございます。ロジャーズ大将、今年の春NSA(国家安全保障局)は「ABOUT(訳注:監視対象の外国人との間で直接やり取りされていないが、例えばメール本文に監視対象のメールアドレスや氏名が記載されているようなメール)」照会の実施を取りやめました。そこでは長い話し合いがありました。今その話し合いのことが公になっています。それが問題視されたことも。裁判所はそのことに同意してそれを停止しました。

あなたにお尋ねするのは、最初に問題だと認めたのは誰だったかということです。

ロジャーズ大将:国家安全保障局でした。

ランクフォード上院議員:あなたはそれをどのように報告しましたか?誰に報告しましたか?あなたが確認してその話し合いはどのように進んだのですか?私たちはこのような事に困惑しています。

ロジャーズ大将:2016年に私はコンプライアンス部に指示しました。702(訳注:外国情報監視法における修正条項。監視対象の外国人と米国人の間のやりとりを令状なしで傍受し情報機関で共有できる)に関するコンプライアンスについて根本的なベースライン検証をやろう、と。

ランクフォード上院議員:はい。

ロジャーズ大将:私たちはその取り組みを完了し、私の記憶では10月20日頃にある報告を受けました。その結果、私たちが整えた技術的解決策が、ここで必要とされる信頼性を伴って機能していないという考えに至りました。その後私は、記憶では10月の終わりに司法省に行き、それからFISA裁判所に行きました。10月26日頃だったと思います。私たちは裁判所に知らせました。コンプライアンス問題があり、私たちが整えていた技術的解決策に潜在的な問題があると懸念している、と。

私たちは裁判所に、その事に取り組むためにある程度の期間が必要になるだろうと伝えました。裁判所はその期間について許可しました。その代わりに裁判所はこうも言いました。2016年の承認では702の継続を許可するが、これに対処したことが示されるまでは2017年の再承認はしない、と。

それから私たちは内部の手続きを進め、裁判所だけでなく司法省とも意見を交わし、3月までにFISA裁判所が満足できるような解決に達しました。裁判所はその後私たちがその解決策を実施することを承認し、また2017年分の702の取り組みも認めてくれました。

ランクフォード上院議員:あなたが先に裁判所にこれが問題だと報告したのですか?それとも裁判所が先にあなたのところに来て問題があると言ったのですか?

ロジャーズ大将:私から裁判所に出向き問題があると伝えました。

ランクフォード上院議員:それで裁判所は同意して、やはり問題があると言ったのですか?

ロジャーズ大将:その通りです。

ランクフォード上院議員:それで引き止められて、検証の手続きを済ませ、その後裁判所は今他の16(訳注:「FROM」「TO」つまり監視対象の外国人が直接やりとりしたもの。これに対して「ABOUT」は17)を承認したのですか?

ロジャーズ大将:その通りです。

ランクフォード上院議員:これはあなたの収集能力にどういう損失を与えますか?「ABOUT」収集ができなくなると。

ロジャーズ大将:これを行うことでインテリジェンスの価値を失うことになると私は認識していました。しかし私の懸念は、それが重要だと感じていたわけですが、私たちは法律を完全に順守していると示すことができる必要があるということでした。また私たちが整備していた技術的解決策は、信頼性の水準を生み出していないのだと思いました。またその結果として私はそれを変える必要があると話しました。

FISA裁判所の意見も同じです。また当時私は裁判所にこう話しました。私たちがその技術的解決策の信頼性をもっと高めるよう対処できれば、司法省と裁判所にもう一度行ってその再開を勧めることが可能だろうと。そして実際裁判所はそれを認定しました。

ランクフォード上院議員:信頼性をもっと高めるとは、どういう意味か説明してくれますか?

ロジャーズ大将:なぜなら間違いが発生していたからです。私たちのコンプライアンス部は2016年に起きた特定の複数の問題を浮き彫りにしました。また私自身としても明らかに想定通りに機能していないと思いました。米国人に対して、それとは知らずにオペレータに対する問い合わせを行っていたケースがわずかにありました。そして私は、それは法律の意図に合致していないぞ、と話したのです。

ランクフォード上院議員:そうです。明らかに意図ではないだけでなく、実際の法令では・・・。

ロジャーズ大将:その通りです。

ランクフォード上院議員:(続けて)・・・私たちはそれが外国の指示によるものでない限り米国人を保護することになっています。

ロジャーズ大将:そうです。

ランクフォード上院議員:それであなたの話によると報告義務のシステムが機能したと。

ロジャーズ大将:はい。

ランクフォード上院議員:米国人の情報を収集し持っているということが問題として出ました。そのような情報を得たくはありません。直ちにそれを取りやめるようにするために手続き気が開始されました。それから裁判所は最終的にそれを取りやめました。それは修正されており現在は解消しています。

ロジャーズ大将:はい。また事実、私たちはデータも廃棄しています。それを止めるだけでなく、以前承認されて収集していたデータを廃棄しています。

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