<引用元:デイリー・シグナル 2024.7.15>
(ミルウォーキー)ドナルド・トランプ前大統領は、共和党オハイオ州のJ・D・バンス上院議員を、11月5日の大統領選挙における自身の副大統領候補に選んだ。
トランプは15日にTruth Socialでその発表を行った。
「長期間の審議と検討を行い、他の多数の優れた才能を持つ人々を検討し、合衆国副大統領の地位を担うのに最もふさわしい人物は、素晴らしいオハイオ州のJ・D・バンス上院議員だと私は決定しました。J・Dは、海兵隊で立派に国に奉仕し、オハイオ州立大学を2年で最優等位で卒業しました。また、エール大学法科大学院の卒業者であり、そこではエール・ロー・ジャーナルの編集員とエール・ロー・ベテランズ・アソシエーションの会長を務めました」と、トランプは投稿した。
バンスはオハイオ州ミドルタウンで生まれ、2009年にオハイオ州立大学を卒業し、2013年にエール大法科大学で法律の学位を取得した。海兵隊に入隊し、イラク戦争で戦闘特派員、軍事ジャーナリストを務めた。2016年から2017年までは、PayPal創業者のピーター・ティールのベンチャーキャピタルであるミスリル・キャピタルで働き、2016年にはベストセラーとなった回顧録である「ヒルビリー・エレジー」を出版した。
空洞化したラストベルトでのバンスの青春時代を描いた「ヒルビリー・エレジー」は、アメリカ中産階級の苦労をとらえ、彼を文化的、政治的なスターの座に押し上げた。
8月2日で40歳になるバンスは、オハイオ州に戻ると、ティールの財政支援でシンシナティにナリヤ・キャピタルを共同設立した。
2021年にバンスは、オハイオ州の上院議席を目指す選挙運動に乗り出した。トランプ前大統領からの推薦のおかげで、バンスは共和党候補の座を勝ち取った。続いて彼は2022年に、民主党候補者のティム・ライアン下院議員に勝利した。
バンスは、特に国境安全策について、トランプとは思想的にぴったりの人物だ。バンスは、不法移民が招く影響について繰り返し警告しており、米国・メキシコ国境沿いのトランプの壁完成に資金を投入することを声高に支持している。
バンスは、未成年者に対する実験的な医学的トランスジェンダー介入に反対している―しばしば婉曲的に「ジェンダー・アファーミング・ケア」に、そうした手続きの本質を隠ぺいするものだというレッテルを貼った。彼は、「思春期ブロッカー」、ホルモン療法、そしてトランスジェンダー手術のような干渉が、未成年者に実施された場合に重罪とする「子供の純潔保護法案」を提出した。
「いかなる事情があっても、未成年の子供にこうした恐ろしく、不可逆な処置を医師が実施するのを許すべきではない」と、バンスは法案提出時に述べた。
バンスは、妊娠15週後の中絶の全米での禁止を支持すると表明していたが、最近になって中絶法は州に委ねるべきだとしている。
このオハイオ州上院議員は、米国は東アジアに焦点を移すべきだと主張しており、説明のつかないウクライナへの米国の軍事支援を批判し、テロ組織ハマスとの戦争中のイスラエルへの支援を支持した。
バンスは、2014年に結婚した妻のウシャ・チルクリ・バンスとの間に3人の子供がいる。
トランプがバンスを選んだのは、ペンシルベニア州バトラーの選挙集会で、前大統領の暗殺を試みたとみられる銃撃事件が起きてから2日後のことだった。
(略)
バンスは、トランプについての民主党の誇張された表現が、暗殺未遂の動機づけとなったのだと警告を発した。
「今日のことは単なる単独の事件ではありません。バイデン陣営の中心的な前提は、ドナルド・トランプ前大統領は独裁主義のファシストであり、いかなる代償を払っても食い止めなければならない、というものです。その表現が直接、トランプ前大統領の暗殺未遂を引き起こしたのです」と、バンスは13日に述べた。