<引用元:デイリー・コーラー 2020.4.12>
多数の報道機関は4月10日の衝撃的な報告を無視したようだ。それは、ロシア工作員が2017年に英国の元スパイ、クリストファー・スティールに偽情報を押しつけていた証拠をFBIが入手していたことを暴露するものだった。
この新事実は共和党主導の事実調査活動後に発覚した。FBIがスティールとスティール文書について持っていた情報を機密解除しようという取り組みの中で、これまで機密となっていた補足情報が公開された。
捕捉情報から、監察官報告書で名前の挙げられていないある団体が、ロシア工作員による偽情報活動に関する証拠をFBIに提出していたということが判明した。その偽情報は最終的にスティール文書に行き着いた。文書が2017年1月に公開されて以来、複数の反トランプ・親スティール報道が出たにもかかわらず、この注目すべき報告はいくつかのメディアでは注目を集めなかった。
ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ポリティコ、そしてCNNがニュースを無視したメディアに含まれる。どの報道機関も本紙からのコメント依頼に対して直ちに回答しなかった。
これらの4つの報道機関は全て、ロシア捜査に関する多くの進展状況を入念に報じてきた。
10日の報告は、共和党上院のアイオワ州チャック・グラスリー議員とウィスコンシン州ロン・ジョンソン議員が発見したものだが、FBIの名声に対する最新の打撃となるものだ。
スティールの文書は、ドナルド・トランプ大統領の2016年大統領選元陣営スタッフ、カーター・ページに対するFBIの監視令状の「中心的で不可欠な」要素として使用された。文書にロシアの偽情報が含まれているという証拠があることを、FBIがどうやら知っていたにもかかわらずこれが実施されたことを、10日の報告は示唆している。
CNNは、匿名の当局者の話として、FBIがページに対する令状取得に文書を使用する前に、「独自の捜査によって」スティールからの「情報を裏付けていた」と2017年に報じた。
CNNによると、「事情に詳しい当局者はページを監視する申請に文書の情報が含まれていたとしても、FBIが独自捜査で情報を裏付けた後のことでしかないとしている。当局者は何がどれだけ裏付けられたかは話そうとしなかった」という。
新たに機密解除された補足情報はCNNの過去の報道に反論するものだ。
一方で報道機関はスティールに関するプロファイルを大急ぎで公開していた。ワシントン・ポストが2018年に報じたもののように、こうしたプロファイルではスティールを称賛に値する人物と描き、中には「英雄、現代のポール・リビア」と見なすところもあった。
こうした報道機関の多くは、トランプの評判を落とした文書についての情報を推し進めるのに一役買っていたにもかかわらず、スティールの信頼性に再び打撃となったこの報告を無視したようである。
「これらの補足情報から、2016年にロシアの直接的な偽情報活動が存在し、ロシアのインテリジェンスと大統領選挙陣営―トランプ陣営ではなくクリントン陣営との間につながりがあったことが裏付けられた」とグラスリーとジョンソンは発見に関する声明の中で述べた。