<引用元:デイリー・シグナル 2023.11.19>
(アイオワ州フォートドッジ)無秩序に広がる農地と少数の風力発電所がある場所の近くで、ドナルド・トランプ前大統領は、中国、選挙の完全性、そして最近の裁判での勝利について、激しい演説を行った。
集会前に、フォートドッジ高校はトランプの旗と看板で飾られた。最終的には、消防保安官が人々を退去させなければならなかった。
アイオワ州集会での6つのポイントは以下の通り。
1.「言語道断の選挙権剝奪の試み」
トランプは、自身の2024年大統領選出馬資格を剝奪しようと試みるリベラル派政府監視団体である、「ワシントンの責任と倫理を求める市民(CREW)」に対して、最近コロラドの裁判で勝利して文字通りのウィニングランを決めた。
同様の訴訟は全国の州裁判所で起きており、憲法修正14条により、2021年の議事堂襲撃前の演説を根拠として、反乱に関与したとする理由でトランプには出馬の資格がないと主張されている。
「そのすぐ後ろにいる、極左民主党とフェイクニュースメディアの協力者たちは皆、昨日コロラド州で我々の選挙陣営が裁判で圧勝したために、現在完全に正気を失っています」とトランプは延べ、聴衆から喝采を受けた。
「とても極左の判事がおり、その極左判事はよろしくないことをたくさん述べていました。最終的に、彼女はやっと事情を呑み込みやるべきことを行いました」とトランプは述べた。
コロラド州のサラ・ウォレス地方判事は、トランプは反乱に関与したが、候補者から除外されるのに必要な条件を満たしていないと判決理由で述べた。
ミネソタ州とミシガン州の判事も、トランプを候補者から除外しようという訴えを退けた。
「CREWは負け犬の集まりで、7年間訴えていますが、やめようとしません。我々に選挙権を捨てさせることで、何百万人もの有権者の投票権を奪おうとする言語道断の試みでした。判事は最終的に、それはできないと述べました。もしそうなっていたら、国にとって非常に厄介なことになっていたと思います」とトランプは述べた。
トランプは非民主的な動きだと述べた。
「我々の敵は毎日、民主主義が嫌いだということを示しています。彼らはこの選挙を盗むために、可能な限りのあらゆる反則行為を行おうとしています」とトランプは述べた。
2.「私にちなんだ病気」
トランプは自身の政敵について語り、自分にちなんだ病気すらあると冗談交じりに述べ、「いわゆる『トランプ錯乱症候群』でないすべての正気の人」について話した。
「まあ聞いてほしいのですが、非常に名誉な話です。私にちなんだ病気、『トランプ錯乱症候群』ができました」とトランプは続けた。
トランプは、トランプ錯乱症候群でない人は皆、「トランプ政権下でのすばらしい状態に戻りたいと願っている」と述べた。
トランプは、自身の就任中のことを対比して述べた。
「4年間連続して、私はアメリカを安全に保ち、イスラエルを安全に保ち、ウクライナを安全に保ち、そして全世界を安全に保ちました」とトランプは述べた。
3.「中国に弱腰・・・中国の手中」
ジョー・バイデン大統領は、今週初めにサンフランシスコで中国の習近平主席と会談した。トランプは、大統領が中国に屈していると主張して非難した。
バイデンは、選挙で選ばれていない共産主義指導者のことを「独裁者」と断言したことで、一部から称賛されたが、中国政府からは良く受け取られなかった。
中国外交部報道官の毛寧は報道によると、そのコメントを「ひどく間違っており、無責任な政治的操作」と呼んだ。
トランプは、アイオワでの集会中に、下院監視委員会のジェームズ・カマ―委員長(共和・ケンタッキー州)と、下院司法委員会の事務・ジョーダン委員長(共和・オハイオ州)が主導する調査を提案した。
「誰もがバイデンは中国に弱腰だと言っています。なぜかわかるでしょうか?それは中国から多額の金銭を受け取ったからです。彼らはどれだけか知っています。我々は知りません。ジェイミー・カマ―とジム(ジョーダン)、彼らは良くやってくれています。」
(中略)
4.「大統領職に対する敬意を払って」
トランプは、2021年にバイデンが大統領になった後、重要な高い地位に対する敬意を払って批判を差し控えたいと思ったと述べた。
「ところが私は初めて起訴された時点で、『もう手加減なしだ』と話したのです。というのも私は、大統領職に対する敬意を払って、これほどまで彼を非難していなかったからです。しかし今私は言います。彼はこれまでで最も無能な大統領です。これまでで最悪の大統領です。まったくのペテン師です」とトランプは述べた。
トランプは最初、不倫関係があったと主張するポルノ女優のストーミー・ダニエルズに対する、いわゆる口止め料支払いに関連する事件で起訴された。
トランプは、ジャック・スミス特別検察官により2件の連邦犯罪の起訴を受けた。1件は2020年大統領選挙結果に対するトランプの異議申し立てに関連したものだ。もう1つは、機密文書の取り扱い疑惑に関するもの。さらに別の件でトランプは、2020年大統領選挙結果に対する異議申し立てにおける恐喝容疑で、ジョージア州で起訴された。
トランプは続けて「我々の指導者はこのステージから降りられません」と述べた。
トランプが演説後にバイデンの物まねをして、どちらに行けばわからない様子で壁に衝突して見せると、聴衆は歓声を上げて笑った。
トランプは、国内外の問題についてバイデンの業績を非難した。
「不正なジョー・バイデンの下では、インフレが野放しとなり、南部国境から侵入を受け、犯罪が蔓延し、欧州では戦争が起こり、中東では正に戦争が開始されたところです。イスラエルに対する攻撃で起きていることを見てください。この世界はめちゃくちゃです」とトランプは述べた。
5.バイデン貿易政策は「初日から終了」
トランプはまた、バイデン政権の環太平洋パートナーシップ(TPP)協定への加入推進を廃止すると約束した。それには複数のアジア諸国に加え米国が含まれるが、中国は含まれていない。
「TPPは、米国の農家と製造業に対するグローバリストによる急襲です。特に(米国の)自動車メーカーが被害を受け、ここでもう車が作れなくなります。組合幹部がそれをわかっていることを願います。なぜなら、ばかげたことですがすべてを電気自動車にすると、ここで作れなくなるからです。我々には鉱物がありません。材料がないのです。我々にはガソリンというものがあります。我々は、中国が持っているものではなく、自分たちが持っているものを使うべきです」とトランプは話した。
トランプは、バイデンがTPPをよみがえらせようとしていると述べた。
「次期政権、つまり我々の次期政権では、TPP2への(バイデンの)計画は、初日から終了するでしょう」とトランプは述べ、自分がもし選ばれたら、「私が階段の一番上に登る前に終了するでしょう」とアイオワの聴衆に述べた。
トランプは実際、トランプ時代の関税を排除しなかったことについて、バイデンを幾分は評価した。
「バイデンは次から次へと中国からひどい目に会い、降伏しています。貿易で起きていることを見てみるなら、少なくとも、彼らは私が中国に課した関税を撤廃する勇気がありませんでした。我々は、私が中国に課した関税のおかげで、何千億ドルも得ています。皆さんも中国があまり良くない状況だということがわかるでしょう。なぜかわかりますか?どうもありがとうございます」
6.「閣下」
アイオワでの集会でトランプは、タリバンの交渉役トップでありムッラー・バラダルとも呼ばれるタリバン指導者、アブドゥル・ガニ・バラダルとの2020年の会談に言及した。
「彼は言いました。『質問してもよろしいですか、閣下?』と。私のことを閣下と呼んだのです。彼はバイデンのことを閣下と呼ぶだろうか?と思います」とトランプは述べた。
トランプは、バイデンのアフガニスタン撤退の失敗についても語った。
「彼らはその話を持ち出したくありません。フェイクニュースはもう話したくないのです。しかし、国の歴史上で最も恥ずかしい時とはいつのことでしょうか?それがアフガニスタンの話です」とトランプは述べた。
「私たちは降伏しましたが、かつてそのようなやり方はありませんでした。装備として850億ドル相当を与え、何百人もの人々を残し、兵士を先に連れ帰りました。兵士は最後に連れて行くものです。13人が死亡し、38人が重傷を負い、何百人もの人が殺されました」とトランプは続けた。