<引用元:ワシントン・エグザミナー 2022.1.10>ポール・ベダード氏によるワシントン・シークレット論説
ドナルド・トランプ前大統領は、メディアの批判者から人種差別主義者で白人至上主義者というレッテルを貼られるといつも困惑といら立ちを感じていた。
確かにトランプは、オバマ出生疑惑運動を主導していた。だがそれ以上に、トランプは特に労働者、ボクシング界、そして牧師などの一部の黒人コミュニティで大きな人気があるとされていた。トランプの指令センターとなっていたホワイトハウスの個人用ダイニングルームには、自身が授与されたボクシングチャンピオンベルトが、その絆をしのんで壁に掛けられていた。
「私には非常にたくさんの立派なアフリカ系アメリカ人の友人がいる。彼らはとてもお金を稼いでいる。いい生活をしている。アメリカンドリームをまさに実現している」と、トランプは2016年の選挙運動中に述べた。
旧来のメディアは意に介さないばかりか、トランプが衰退した経済を継承し、民主党の専門家は共和党下で悲惨なインフレと失業に終わると予測したというのに、トランプ政権下での黒人の経済的利益はオバマのおかげだと評価した。
今、かつてトランプ批判をしていた黒人のおかげで、前大統領は他のどの大統領よりも、黒人の生活を向上させた功績を認められている。
「2020年のCOVIDー19パンデミック前、トランプ政権下での黒人の財運は、オバマ時代ばかりか何世代もの黒人世代に遡っても見られない程まで向上した」と、ウォールストリート・ジャーナルのコラムニストで、マンハッタン政策研究所研究員のジェイソン・ライリーは自身の新刊の「The Black Boom」の中で書いた。
その中で彼は、トランプ政権下で前大統領の政策と減税によって実現した黒人の賃金・雇用の驚くほどの増加について説明している。
「黒人はトランプ政権下で、オバマ政権が近づくこともできない経済発展を遂げた」とライリーは、「New Threats to Freedom」シリーズの一環として2月7日にTempleton Pressから出版される本の中で付け加えた。
ライリーによると、トランプの4年間の在職中にその話を聞き逃したのであれば、それをうまく説明する理由がある。メディアはほとんどそれについて報道せず、トランプが黒人の敵だという虚偽の話をでっち上げたのだ。
「政治記者はこのデータを知らなかった。むしろそれが不都合だったので無視するか過小評価することを選択した。彼らの見方では、トランプは彼が共和党であったため、そしてトランプであったために、黒人を目の敵にしており、政策の優先順位が少数派にとって有害なものとされた」とライリーは述べた。
トランプが黒人有権者にとって良かったと書けば、「それが正確であるにもかかわらず、メディアが広めたいストーリーを台無しにすることになった」と彼は続けた。
(以下略)