<引用元:ワシントン・エグザミナー 2021.4.15>ポール・ベダード氏によるワシントン・シークレット論説
かつてないほどに米国の民主党・共和党の対立が増している。
最新のギャラップ世論調査で、ジョー・バイデン政権下での党派間のギャップがドナルド・トランプ前政権下での差異を上回り最大に達したことが明らかになっている。またバイデンの党内の支持は過去最高となっているようだ。
バイデンが就任して数カ月、民主党と共和党の支持率の差は86パーセントとなった。つまり、バイデンは民主党で96パーセント、共和党で10パーセントの支持を受けているということだ。バイデンはかつての上司であるバラク・オバマ元大統領を7ポイント差で簡単に打ち負かした。
それと比較してトランプは共和党で87パーセント、民主党で10パーセントの支持があった。トランプは共和党での支持率を自慢していたが、ジョージ・W・ブッシュ元大統領は初期に共和党でそれより高い(89パーセント)の支持があった。
バイデン政権下での党派間分断が最新世論調査での見出しになっている一方で、男女、黒人と白人、大卒と非大卒の間での差も広がっていることが分かった。
とりわけ、バイデンは「白人の支持率が政権初期で45パーセントで、最近の大統領としては初めて50パーセントを下回っている」とギャラップは述べた。
調査は、白熱した2020年大統領選挙後の米国の政治的分断を示す最新のものだ。これ以前にはラスムセンの別の調査で、「不正行為」のおかげでバイデンが選挙に勝ったという超党派的な意見の一致が明らかになった。
肝心なことは、バイデンが国を団結させるのに今後も苦労するだろうということだ。
「所属政党と大統領の就任初期での評価の間の一致は、バイデンが過去最大となっている。その多くは、たとえ政権初期のハネムーン期間であっても、党員が他の政党の大統領を支持するのが嫌だとまでいかなくとも、支持する気になれないという傾向が高まっていることに関係している」と調査アナリストは述べた。
また次のように付け加えた。「結果として、バイデンは前任者よりも大きな党派間の分断を埋める必要があるだけでなく、他の下位集団の中でより大きな分断に直面している。そうした要素は、下院での民主党の優位が僅差であり、上院では拮抗していることを考えると、政権運営を困難にしている」