<引用元:ワシントン・エグザミナー 2020.3.2>
中国はまたしても米国の後塵を拝している。国民の目から見た経済力に関しての話だ。
ギャラップによる世論調査で、2000年以来で初めて米国に住む成人が、米国を世界でトップの経済大国と見なしていることがわかった。回答者の半数が米国を世界経済の先頭に立つ国として挙げた一方、中国を挙げたのは39パーセントだった。
過去20年間、回答者は世界経済のリーダーとして中国の名前を挙げていた。
結果はトランプ大統領にとって明るい兆しだ。大統領は今年の再選を目指す中で力強い経済を大きく宣伝することが多い。
中国は2009年の景気後退からの経済回復の中で、ギャラップ世論調査で米国に押されてきている。2018年に中国はわずか2パーセントという僅差でリードしていた。2010年から2016年までは、米国の50パーセント以上の成人が中国を世界経済のリーダーとして挙げていた。
中国に対する好感度も過去最低タイ記録の33パーセントに落ち込んだ。これは2年連続した傾向であり、中国の好感度は、53パーセントの回答者が好意的な見方を持っていた2017年から低下している。
民主党は歴史的に中国に対して共和党よりも好意的な見方を持っており、無党派の意見は両党の中間である。ところが最新の調査結果では、無党派が両党よりも中国を高く評価していることが分った。
12月以降、中国は武漢で始まったコロナウィルス大流行の封じ込めに苦労してきている。ウィルスは、トランプの貿易戦争とファーウェイをめぐる懸念と合わせ、ギャラップの結果の一員となった可能性がある。
同調査では米国最大の敵がどこかという質問があったが、ロシアが中国に33パーセント対32パーセントという僅差で上回った。共和党では民主党よりも中国を選ぶ人が多く、民主党ではロシアが多かった。米国最大の敵として挙げられたトップ5の残りは、イラン、北朝鮮、イラクとなった。
調査は米国に住む1,028人の成人の回答をまとめたもので、誤差の範囲は4パーセントとなっている。2月3日から16日までに実施された。