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悪意ある弾劾

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<引用元:ワシントン・エグザミナー 2019.12.1>バイロン・ヨーク氏による論説

民主党は「祈るように」、「悲しみをもって」、「重苦しい気持ちで」トランプ大統領を辞任させようとしている、とナンシー・ペロシ下院議長はいう。実際は、これまで注視してきた人はみな知っているように、民主党の多くはトランプの大統領就任以来トランプを弾劾したくてたまらなかった。

彼らがずっと大統領を弾劾したがっていたという事実が示唆するのは、そうした民主党がトランプ・ウクライナ問題を単に最新の、ことによると最適な、大統領を倒すチャンスだとみているということだ。そのことが、非常に不本意ではあるが厳粛な憲法上の義務であるという理由で今――直ちに――弾劾しなければならないのだ、という彼らの主張に疑問を投げかけている。

一番初めから、トランプを排除しようという民主党の探求はロード・ランナーとワイリー・コヨーテのようなものだった。捉えどころのないトランプを激しく追及する民主党は、実質思い浮かんだあらゆる罪でトランプを排除することを画策したが、その試みは失敗に終わった。

民主党は初期のある時には、シャーロッツビル、トランスジェンダー兵士、イスラム教徒の移民に関する物議を醸すコメントによって「米国民の間に対立を招いた」として大統領を弾劾しようとした。別のケースでは、国歌斉唱時に起立しなかったNFL選手をトランプが非難したとして排除を試みた。

憲法の報酬条項に違反しているとしてトランプを弾劾しようという試みもあった。いうまでもないが最後に、民主党の多くはロシア問題でトランプ大統領を辞任させたかった。

数年間のうちに高まった期待は数カ月前、モラー報告書の発表直前に頂点に達した。が、その後失望に変わった。

トランプに対する民主党の論拠の中心は、ロシアとトランプ陣営が2016年の大統領選に不正工作するために共謀、または協力したというものだった。民主党の多くが、トランプは有罪だと強く信じ、熱のこもった推論が計り知れないほどの時間ケーブルテレビを埋め尽くしたこともあった。だがロバート・モラーは、トランプが有罪だということはおろか、そもそも共謀や協力があったということすら立証できなかった。

それでも民主党の中には、いわゆる司法妨害でトランプを弾劾できると期待する者もいた。モラーの報告書では、トランプが妨害を行ったと強く示唆していたが、――民主党を怒らせることになったわけだが――その件で結論に達することはなかった。それから7月にモラーは連邦議会に現れたものの精彩を欠いた。弾劾の風船からはすぐに空気が抜け出した。

それから――注目!――ウクライナ問題が浮上した。民主党にとってはトランプ弾劾の最後のチャンスが到来した。彼らは直ちにできるだけ素早く実現するために手抜きを始めた。

まず、ペロシと彼女の選んだ弾劾専門家のアダム・シフ下院議員は、早期の弾劾に先行する調査の段階を飛ばすことを選んだ。リチャード・ニクソンとビル・クリントン、いずれの場合でも事実調査委員を務める特別検察官による幅広い調査があった。

だがモラーは民主党に彼らの望む結果を与えなかった。その上、そのために2年を費やした。ペロシとシフは特別検察官の捜査を要求せずに、自分たちで捜査を行うと決断し、自分たちの望む結果に達するチャンスを大幅に高めた。

またペロシとシフは一部の重要証人の証言を追及しないことを決めた。ことによると最も重要な証人となる可能性のある、ジョン・ボルトン元国家安全保障担当補佐官すら召喚しなかった。下院が召喚していたなら、ボルトンは自分と大統領との会話は特権を与えられたものだと確実に論拠を示しただろう。その問題は裁判所によって調停されただろう。

ペロシとシフはパスした。裁判で負けることか、勝ったとしてもボルトンが自分たちの望む証言をしないことを恐れたか、あるいは訴訟の進展をあまりにも急いでいたか。いずれにしてもボルトンの証言を強く求めることはなかった。

その代わりにペロシとシフは急いで前進した。下院情報委員会の民主党は短い捜査に基づく報告書をわずか数日で作り、メンバーには24時間で報告書を読んで評価するようにさせた。その後、弾劾捜査を通常始める場所である司法委員会に渡され、急ごしらえの弾劾条項の草案に取り組んだ。

その間も時計は時を刻んでいる。民主党大統領候補レースの投票は、2月3日にアイオワ党員集会で始まる。ニューハンプシャーの予備選挙はその8日後だ。

ペロシとシフがクリスマスまでに弾劾条項を可決できた場合、1月には弾劾裁判のために上院に送ることができる。その加速したスケジュールでも、裁判はおそらく、少なくとも多少は投票と重なるだろう。だがもし下院が休日までに弾劾決議を終わらせることができなければ、事態は予備選挙まで長引くだろう。

まとめよう。民主党の多くは最初からトランプを弾劾したかった。そうすることができないことに苛立って、最後の、最高の望みに飛びつき、望ましい結果を確保するために近道を行き、党の大統領候補選挙によって課せられた政治的な締め切りをクリアしようと全速力で進んでいる。彼らはその間ずっと、ただ非常に不本意で残念な気持ちで行動しているのだと主張してきた。

現在の疑問は国民がそれを信じるかどうか、だ。

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