<引用元:ワシントン・タイムズ 2019.10.18>
先週のシアトル地域での残忍なギャング関連殺人で告訴された男たちが、どちらも不法移民であると米国移民税関捜査局(ICE)は17日に発表し、地域のサンクチュアリ・シティ(聖域都市)政策に大きな注目が集まっている。
本紙はすでに、ICEによる国外退去支援要請を無視して釈放されたMS-13メンバーのCarlos Daniel Iraheta-Vegaについて報じていた。その人物は現在、高校生の頭と体を野球のバットで殴り殺害したとして告訴を受けている。
今回ICEは、「なた」で若者を攻撃し、片腕と片足を切り落としたことで告訴されているRudy Osvaldo Garcia-Hernandezも、長期にわたる犯罪歴とマラ・サルバトルチャ、通称MS-13とのつながりを持つ不法移民であるとしている。
人気者の高校生、Juan Carlos Con Guzmanの殺害は、サンクチュアリ・シティ論争の火種となった。その前にはワシントン州キング郡での別のギャング関連殺人があり、やはり当局がICEへの引き渡しを拒んだ不法移民が関わっていた。
どちらもギャング抗争が原因となっており、スナップチャットでの侮辱と反発のやり取りから殴り合いにつながった。
検察はIraheta-VegaとGarcia-Hernandezが、最初からJuan Carlosを殺すつもりで、バットとなたを喧嘩に持ち込んだとしている。裁判所資料によると、両者は殺人における自らの役割を刑事に認めた。
「被告らは被害者を野球のバットで殴り、なたで首を無慈悲に切りつけ、体を切断した」「この犯罪の異常な残虐性は被告が地域社会にもたらす脅威を明示している」とメアリー・ボルボサ検察官は裁判官に述べた。
殺人を受けてキング郡当局者は自分たちの政策を擁護し、ICEはサンクチュアリ政策と殺人の間の関連性を指摘することで、郡に嫌がらせをしていると抗議した。
キング郡高官のダウ・コンスタンティンは、ICEは殺人事件容疑者の移民歴を暴露することによって「不安と分断の種を蒔こうとしている」と述べた。
コンスタンティンは、不法移民と犯罪の間に相関関係はないことを示す調査結果を読んだと述べた。
だが国土安全保障省当局者は、こうしたケースに統計は無関係であり、地方当局が協力していたら犯罪を防ぐことができたという具体的証拠があるとしている。
「いま議論しているのは、この国で文字通り起こるはずのなかった犯罪の話だ。というのも、彼らは司法制度との最初の交わりで送還されるべきだったからだ」と米国市民権・移民局のケン・クッチネリ長官代行は今週、記者団に語った。