サンアントニオ(テキサス州)の灼熱のトレーラー内で9人の死体と30名以上の負傷者が発見された事件は、厳しい反サンクチュアリ・シティー法がいよいよ必要とされていることを示すものであると、テキサス州高官は日曜日に述べた。
テキサス・トリビューンの報道によると、ダン・パトリック副知事はフェイスブックに、サンクチュアリ・シティー(聖域都市)がアメリカへの不法入国者を「呼び込んで」おり、健康に全く配慮しない人身売買業者の手中に彼らの運命をゆだねることになると投稿したということだ。
「サンクチュアリ・シティーは人々をアメリカとテキサスに呼び込み、違法に生活できると信じるよう仕向けています。またサンクチュアリ・シティーは、人身売買業者とカルテルを運営可能にしています。今日、これらの人々は大変な犠牲を払いました。そしてそれは、私たちがこの国に誰を入国させるかを管理することができるように、国境警備と移民法改革が必要である理由を示しているのです」とパトリックは書いた。
パトリックはテキサス州のグレッグ・アボット州知事と共に、地元の司法権が連邦移民当局と協力することを求め、警察が逮捕や法的拘留を行った人々の在留資格を確認することを許可する法律であるSB4に対する、州で最も熱心な支持者の1人だった。SB4は9月1日に施行されることに決まったが、現在、市民人権団体とテキサス州の4つの大都市から異議申し立てを受けている。
サンアントニオ市当局は日曜日の早朝、ウォールマートの従業員が駐車場の怪しいトラックについて警察に通報した後、惨状を発見することになった。セミトレーラーの内部で、警察は8名の死亡者と20名近くの「極めて危機的な状態、または非常に深刻な状態」の人々を発見した。1名はトレーラー内で受けた負傷のため後に病院で亡くなっており、当局の話では内部の温度は100度(摂氏約38度弱)に達していたということだ。
サンアントニオ市警察のウィリアム・マクマナス署長によると、当局はトレーラー内で合計38名の人を発見した。ABCニュースの報道によると、移民税関捜査局のある当局者は、アメリカとメキシコの国境から北へ向かう中で約100名がトラックの荷台にいた可能性があると述べたということだ。
マクマナスは、その人身取引事件を「恐ろしい悲劇」ではあるが、「稀な出来事ではない」と述べた。
「このようなことは非常に頻繁に起きていて・・・幸運なことに生き残った人々がいますが、しょっちゅう起こっていることなのです」と彼は述べた。
テキサス州の共和党上院議員、ジョン・コーニンは、サンアントニオでの事件をより厳しい国境警備政策の必要性に結びつけた。
日曜日に発表した公式見解で、アボット知事はSB4については触れなかったが、テキサスで「蔓延している」と彼が呼ぶ人身取引の加害者に対して「全力で法的の裁きを受けさせる」ことを約束した。