<引用元:デイリー・コーラー 2019.6.19>
メキシコ上院は19日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の批准を圧倒的多数で可決し、同国が最初の承認国となった。
米国のドナルド・トランプ大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相、そしてメキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領は、2018年11月30日に協定に署名したが、19日までどの国でも承認されていなかった。トランプは2018年に協定の合意と署名を助けた。
USMCAには、自動車部品の約40パーセントが最低時給16ドルを稼ぐ労働者によって生産されることを求める規定と、部品が米国、メキシコ、カナダで生産されるとする条件などが含まれる、とワシントン・ポストは報じた。トランプは、米国の労働者にとって条件の良い協定を結ぶためにNAFTAをUSMCAに置き換えた。
メキシコ上院は、114対4でUSMCAを承認した。ワシントン・ポストによると、条約の可決には単純過半数票だけが必要だった。
トルドーも貿易協定の協議を進めたいと考えているが、おそらくトランプ政権が民主党との取引に合意するまで待つだろう、とワシントン・ポストは報じた。米国は3カ国の中で最も難しい時期にあり、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、投票の期日を示していない。下院民主党も反発しており、協定の労働と環境問題の割り当てに関する実施内容をさらに要求している。
メキシコも、中には「最善の貿易協定ではなかった」という声があるものの、協定の支持者だった。
ワシントン・ポストによると、メキシコのアントニオ・ガルシア・コネーホ上院議員は、「最善の協定ではないが、それが我々の得たものだ」と語った。
メキシコが不法移民を防止する取り組みを改善しなければ関税を課すとトランプが脅したために、メキシコと米国は最近緊迫した関係にあった。トランプは6月7日に、不法移民削減を助けるためにメキシコが実行する内容についてメキシコと合意したと発表した。
「これ(批准)によって、我々は我が国の経済の安定、貿易、財政均衡、財政の健全さに貢献する確実性と法的支援をもたらすことを促進している」と、メキシコ上院リーダーのリカルド・モンレアルはツイートした。
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