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情報機関の元ボスたちに警告を発するバー司法長官

投稿日:2019年5月23日

<引用元:ザ・ヒル 2019.5.22>元FBI特別捜査官ケビン・R・ブロック氏による寄稿

事態は今急速に動いているように見える。米国の歴史上で注目に値する数週間だった。米国大統領選挙陣営をターゲットとしたことが、本当にFBI防諜捜査を装って政府の最高レベルで促進された政治活動だった、という不快な可能性が暴露される方向に弾みがついている。

ウィリアム・バー司法長官は、トランプ陣営に対する捜査の発端の調査に対する関心が、ジェームズ・コミーFBI元長官が主張するように、FBIが「規則に従って」活動していたかどうかにとどまらないことを示唆した。またバーは、もっと大きな情報機関(IC)がこの全てにおいて果たした役割を理解したいと考えている。

バーが繰り出したパンチは、興味深い組み合わせの人物たちにスタンディング・エイト・カウントを残した。現時点で、ワシントンDCを取り巻く人々の中には目から少し生気を失っている者が何人かいる。

バーの言葉と行動が物語っている。まず彼は、トランプ陣営が「スパイ」されたという懸念を提起した。「スパイ」という言葉を使ったのは、思い付きというより計算されたものだろう。その後の泣き叫ぶ声と歯ぎしりもそれを物語っている。「FBIはスパイしない」という言葉が、緊張を隠そうとする者たちの間で繰り返しまくし立てられる反論となった。

それが的外れだというのはもっともだ。FBIは厳格な法的制限と裁判所命令の下で活動する責任を負っている。スパイというのは伝統的にそうした活動に結びつけられた用語ではない。

だが、バーが指摘するのも当然だと思われる点も見落とされている。ICは実際スパイをするものであり、それが彼らの仕事だ。バーは、FBIというよりも、ICの怪しげな関与のほうに言及したのかもしれない。

これは、バーが2週間後に出した2度目の強烈な一撃で確認できるように思える。ジョン・ダーハム連邦検事を捜査官代行として任命したことだ。司法省のマイケル・ホロウィッツ監察長官とジョン・ヒューバー連邦検事によって進行中の捜査に、なぜ司法長官は3番目の捜査を追加するのだろうか?なぜならそれらの捜査はFBIに焦点を絞っているからだ。ダーハムの任務は同じように制約されたものではなく、彼に対する進軍命令はもっと広範であるようだ。

ダーハムによって、バーはFBIだけでなく、政府全体にわたって指紋採取に着手できる。身もだえは始まっている。

先週だけでも元国家情報長官とCIA元長官からコメントが殺到したのを我々は見た。FBIの元主席法律顧問は公の場で話に加わり、またもちろん、バーの標的にされた人たちの中でも、クビにされたFBI元長官のコミーは、メディアで戦略的にバーに対する中傷を行って攻撃的に振舞った。

いずれも、トランプ=ロシア捜査の議論の的となっているスティール文書の取り扱いにおける自身の役割について心配している様子で、最適な位置につくためにかごの下で肘で押しのけ合っているかのようだ。すると誰が彼らを責められるだろうか?司法長官は特に文書の悪用について、また特にそれらの機関のリーダーの行動に重点を置くつもりだと述べた。

興味深いことに、このことからダーハムの捜査において、このリーダーたちが主要な証人の立場に立つことになる。本質的には彼らは、自分たちの間で自分たちの話を調整し、伝達するために、公共のメディア基盤に容易にアクセスできる立場を利用している。

通常このような証人の活動は、個人的に行われる場合は妨害すれすれだと言わないまでも厄介だ。この場合、当事者の間での責任追及がある程度出てきたことから、ダーラムは検事として舌なめずりしているかもしれない。

また彼らはみな、ただ部屋にいるだけでなくぎこちなく膝の上に座っている象(訳注:明らかに問題であるのに誰も口に出そうとしない話題などを示す比喩)を相手にしている。クリストファー・スティールの文書は明らかに、ヒラリー・クリントン陣営が協力的に手を伸ばしたことを利用したロシアの情報工作(IC用語では「積極工作」)だ。

このICリーダーたちがそう認識していなかったとしたら、全く上層部の無能ぶりを示すことだ。もし全員が明白なロシアの干渉の企てを無視し、その代わりに文書から政治的な価値を引き出そうと意図的に判断を下していたなら、もっと厄介なシナリオとなるだろう。

これはダーラムの注目に値する重要な領域だ。結局のところ、このロシアの積極工作活動は、米国市民に対するFBIの防諜捜査を促進するために、またひいてはトランプ陣営アドバイザーだったカーター・ページを電子的に傍受するための裁判所命令を確保するために利用された。

米国民はこうしたこと全てに困惑を覚えても、気を悪くすることはない。経験を積んだ防諜捜査官でさえ困惑している。コミーの下でFBI主席法律顧問を務めたジェームズ・ベーカーは先週、いくつかの法律用語でその困惑にこう付け加えた。――FBIは「文書を真剣には受け止めたが、必ずしも文字通りにではなかった」と。何だって?

ホロウィッツ監察長官は、コミーとそのチームによる外国情報監視法(FISA)手続きの乱用疑惑に対する再検証を仕上げる中で、その発言に注目するだろう。FISA裁判所の裁判官は、ページはロシアの工作員として活動している――が、文字通りにではないとFBIは考えていると伝えられていたら、電子的監視命令を許可したとは思えない。

またバーは、CIAの秘密の情報源、つまり「アセット(スパイ)」の役割を理解したいと考えている。ページともう1人のトランプ陣営アドバイザー、ジョージ・パパドポロスに近づいてきた人物のことだ。2人とも2016年3月の同じ週にトランプ陣営メンバーとして発表され、7月にFBIの防諜捜査が開始されるずっと前、ほとんどすぐに当局に関係する興味深い人物たちから注目を集め始めた。

CIAには米国人に対するスパイの利用について独自の制約があり、これもダーラムが注目する価値がある。ジョン・ブレナンCIA元長官は、FBIのトランプ陣営捜査の断定が十分なものだったという自身の考えについてコメントしたが、この全てにおけるCIAの役割についてはほとんど話していない。ダーラムは、CIAのスパイ活動がその断定を生み出すのに何らかの形で役に立っていなかったか確かめたいと思うだろう。

ICリーダーは、司法省に責任を追及されることに慣れておらず、議会による監督はほとんどの場合厳しくない。快適な世界であり、機密情報の盾を自由に利用することで曖昧にされ、不可解な状態を保っている。バー司法長官に対する悪者扱いは始まっている――おそらく長官が正しい道に向かっているという兆しだ。そしてICリーダーたちは警告を受けている。

FBIの元情報副部長であるケビン・R・ブロックは、FBI特別捜査官を24年間務め、国家テロ対策センター(NCTC)の副所長も務めた。

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