<引用元:デイリー・シグナル 2022.8.4>
FBIのクリストファー・レイ長官は8月4日の上院委員会公聴会で、参加者が仮説に基づく形でハンター・バイデンの海外取引上での不正疑惑について説明した際、「公職者の汚職による恐れのある悪質な外国からの影響」に言及した。
ジョー・バイデン大統領の息子の事件について明確に質問された時、レイ長官は「局員が積極的に続行すると私が見込んでいる継続中の捜査」と表現した。
上院司法委員会の有力メンバーであるチャールズ・グラスリー上院議員(共和党、アイオワ州)は、2020年大統領選挙の前に大統領の息子に対する捜査を終わらせるようという―FBI内部告発者によって報告された―試みについて話すことで、公聴会の早い段階でハンター・バイデン問題を取り上げた。
「2020年8月、FBI監査インテリジェンスアナリストはある評価報告を公開しました。この2020年8月の評価報告が、FBI本部チームがハンター・バイデンの情報を例の偽情報だと不当にレッテルを貼った際の手段としての役割を果たしたのです」とグラスリーは、選挙でロシアが干渉したという民主党の党派的な主張に言及して述べた。
そのアイオワ州の共和党議員はこう続けた。「2020年10月にハンター・バイデンについての報道の道は閉ざされるよう命じられました。そのハンター・バイデンの情報は犯罪活動の可能性に関係していました。内部告発者によると、報道は犯罪捜査令状によって検証済みまたは検証可能でした。しかし偽情報の危険があるという根拠で停止されました」
グラスリーはレイに、不正または違法とされる外国との金融取引に関与した「政治的に無防備な」個人について尋ねた。
「私はここである事件について質問しているのではありません。・・・もしFBIが、公選された役職者や他の政治的に無防備な人物に対して支払われた、不正または違法な金銭の支払いの証拠を外国人が持っているという情報を受け取ったとしたら、それは国家安全保障上の懸念を引き起こすでしょうか?」
レイは個々のケースの事実と状況次第であることを強調した。
「あなたが説明しているような行為は、我々が悪質な外国の影響に対して、通常とても入念に尽力して調査する事です。それはいわゆる悪質な外国の影響と呼ばれるものと、公職者の汚職の可能性が混ぜ合わさったものへと次第に変化し始めます」とレイは答えた。
公聴会が開かれる1週間前、ハンター・バイデンの捜査をもみ消し、大統領の息子について否定的なことは何であっても不当に「ロシアの偽情報」だと見なそうという、FBIによる政治的な取り組みについて訴えた内部告発者の報告について、グラスリーはレイとその上司であるメリック・ガーランド司法長官に対して書簡を出していた。
デラウェア州連邦検事のデイビッド・ワイスがハンター・バイデンの海外取引に対する捜査を主導しており、父親が副大統領の時とその後も指揮した。最近のニュース報道によると、連邦検事は脱税と捜査に対する虚偽供述について訴追を検討している。
「FBIは公選された役職者や他の政治的に無防備な人物に対して支払われた不正または違法な支払いの証拠に対して入念な調査、またはもっと完全な捜査を実施するために、どのような措置を講じるべきですか?」とグラスリーは尋ねた。
レイは答えた。「評価の可能性があります。捜査の可能性があります。国家の安全保障上の危険がないことを確認するため、講じられる措置はいくつでも行う可能性があります」
これまでのところ、バイデン息子は何の起訴も受けていない。
グラスリーとレイの間の質疑の間、両者は内部告発者の保護を支援しようとしていたようだった。
「内部告発者に対するいかなる報復的行動も罰せられなければならないことに同意しますか?」とアイオワ州の議員は述べた。
レイはこう答えた。「内部告発者に対する報復的行動は容認できないと考えます。彼らは我々のシステムの中でとても、とても重要な役割を果たしています」
ウクライナ、ロシア、中国、またその他の国でのハンター・バイデンの海外ビジネス活動についての情報が2019年に浮上した後、当時の2人の上院委員会委員長―国土安全保障・政治活動委員会のロン・ジョンソン上院議員(共和党、ウィスコンシン州)、司法委員会のグラスリー―は、2020年に捜査に着手した。
「2020年8月、ジョンソン上院議員と私はFBIから頼んでもいないのに不必要な状況説明を受けました。この状況説明は報告によれば、我々の(ハンター)バイデン捜査に関係するとされていました。結局のところ、状況説明は全く関係のないものでした」とグラスリーは述べ、こう続けた。
「状況説明はFBIが民主党議員からのただやれという圧力を受けて設定されました。状況説明の内容はのちに、不当にグラスリー・ジョンソン捜査のことを例の進行中のロシアの偽情報だとするためにリークされました。
あの状況説明は、ハンター・バイデンの情報が例の偽情報だというレッテルを貼るのに利用された評価報告をFBIが公開したのとまさしく同じ月に行われました。出来事のタイミングを考慮すると、非常に深刻な懸念を生むタイミングです。FBIの信頼は風前の灯火です」
一方でFBIは当時のドナルド・トランプ大統領、そして大統領選挙陣営との「ロシア共謀」に対し不十分な証拠で長期の捜査にゴーサインを出した、とグラスリーは述べた。だがFBIはハンター・バイデンの捜査を休止した、と彼は述べた。
公聴会の後半でマーシャ・ブラックバーン上院議員(共和党、テネシー州)は、2つの事件について質問した。
「米国人はロシア共謀捜査に浪費されたと認識している、また私もまさしくそうだと思いますが、巨額の費用に注目しています。ではあなたは、トランプ大統領とロシアの間の秘密の共謀はでっち上げだという主張に同意しますか?」
レイは答えた。「それは私が使用すべき用語ではないと思います」
そこでブラックバーンは尋ねた。「ハンター・バイデンのノートPCはロシアの偽情報ではなかったということに同意しますか?」
レイは答えた。「今あなたは、局員が積極的に続行すると私が見込んでいる継続中の捜査について質問しており、それについてコメントできません」