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FBI がトランプ陣営捜査に「至急の圧力」を掛けていたことを示すメモ発覚

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<引用元:ザ・ヒル 2018.7.6> by ジョン・ソロモン

FBI捜査官ピーター・ストラック氏

FBI捜査官の政治的偏見が、ロシア・トランプ共謀の捜査に影響を与えたかどうかについては、複数の検証が始まったばかりだが、捜査担当者は長い間公表が抑えられていた厄介な内部のやり取りをすでに発見している。

FBI対諜報捜査官のピーター・ストラックが、同僚で愛人だと報道されているリサ・ページとの間で交わしていた今や悪名高いメール内容から、ストラック――ロシア疑惑の捜査を担当していた男――がドナルド・トランプを軽蔑し、法執行機関の権力を使ってトランプ氏が大統領になるのを「阻止」しようという意欲を示していたことは、すでに分かっている話だ。

残る疑問にはまだ答えがない。つまりそのような感情が公式な行動に影響したか?ということだ。

FBIが現在司法省の監察官と複数の上下院委員会に提示しているメモが示す証拠について、提示・検証・捜査に関わる消息筋は「非常に不利な」あるいは「厄介な」ものだと私に説明している。

そのメモが示すのはこういうことだ。ストラックとその対諜報捜査チームは2016年の秋に、未来の大統領につながりのある人物に対する捜査を加速させて監視令状を得るため、情報提供者からの「中傷」情報または「口実」を大急ぎで探そうとしていたということだ。

それらの人物の1人が、ニューヨーク出身の研究者でエネルギー関連コンサルタントのカーター・ページだった。彼は短期間、共和党候補者の選挙陣営の外交政策顧問をボランティアで務め、選挙前の夏にモスクワを訪れていた

メモにはストラック、リサ・ページ、また他の対諜報メンバーが2016年の9月の新聞記事を監視していたことが示されていた。記事では法執行機関の消息筋の話として、カーター・ページがモスクワを訪れたことをFBIが捜査しているとしていた。

FBIチームは、カーター・ページが当時のFBI長官ジェームズ・コミーに「全く虚偽の」リークについて苦情を申し立てる手紙を書くと、すぐにチャンスとして捉えて食いついた。

2016年9月26日、ストラックはリサ・ページに「少なくとも手紙のおかげで聴取の口実が得られる」と書いていた。

数週間以内にその「口実」は外国情報監視法裁判所の令状へと拡大され、FBIはカーター・ページとその行動を監視するために、最高の能力の一部を使用することができるようになった。

これまで元トランプ陣営顧問のカーター・ページは、約1年間監視対象となったにもかかわらず何の不正の訴えも受けていない。

内部メモの中には、FBIが選挙日前にカーター・ページに対する令状を仕上げさせるために、司法省の検察官に対して圧力をかけた事について詳述する物もある。

「クロスファイアFISA」と題したメールのやり取りの中で、ストラックとリサ・ページは、当時のFBI副長官アンドリュー・マッケイブに司法省幹部を説得させて令状を承認するようにさせるためのポイントについて話し合っていた。

「クロスファイアー・ハリケーン」とは、FBIが2016年の選挙中にロシアの問題に関連して実施した4つの別々の捜査に対して付けたコードネームの1つだった。

大統領選挙日まで4週間を切る2016年10月14日、ストラックはページに「少なくともそれによって彼に対して至急の圧力を維持できる」とメールを送った。

4日後には同じチームが、「ドラゴン」というコードネームの別のロシア関連捜査のためのFISA令状の許可を、急いで取得することについてメールしていた。

「それでも急がせてる?」メールの1つが合図を送っていた。FBIはFISA令状が裁判所で許可される前に、ウッズ調査という手続きの要件を満たそうとしていた。

ストラックはページに尋ねた。「いつそれのウッズ調査を終わらせることができるか分かるか?司法省は時間を掛けたいだけ掛けるつもりだから、問題にならないことは分かっている。これを絶対に保留にしておきたくないんだ」

今年の終わりに議会と司法省監察官による全ての聴取が完了するまでは、通常秩序だったやり方で捜査に取り組む対諜報捜査官が、この件については選挙直前に非常に大きな圧力を感じていた理由は不明のままだろう。

決定的瞬間に証拠を集めるチャンスを逃すことを心配していたのだろうか?あるいはひょっとしたら、共和党の中でずっと疑いを持つ人がいたように、選挙に影響を与えたかったのだろうか?

捜査官は10月に2週間以内でカーター・ページの令状を取得した。ハリー・リード上院議員(当時)をはじめとする民主党議員と一部マスコミは、FBIがトランプに打撃を与える可能性のある捜査の話を公表しないことに疑問を投げかけていた。FBI捜査官はそういった報道も監視していた。

2016年11月9日にトランプが劇的な勝利を収めた翌日、FBI対諜報チームは新たな任務に取り組んでいた。その事が別のニュースのリークに触発された一連のメールにあからさまに記されていた。

2016年11月10日、ストラックはページに、トランプ陣営元選対部長のポール・マナフォートが海外との不穏なつながりを持っているというDaily Beastの記事を引用し、「彼らが持つ人物の名前を全て洗う必要がある。同じ目的のために我々のもの(名前)を提供すべきだ」とメールを送った。

ページは、「アンディは他に誰も持っていなかった」と返信した。マッケイブが「洗う」ために追加すべき名前を持っていないことを示していたようだ。

「それはビルが言った事だ」とストラックは返信した。当時のFBI対諜報部長のウィリアム・プリースタップのことを指してしたようだ。「私は全リストを交換する必要があると提案した。それぞれが他方が持っていない中傷的なCI情報を持っている可能性があるからだ」CIとは秘密の情報提供者(confidential informants)の略だ。

これ以外に理由がないとすれば異例の情報交換だ。つまりトランプが大統領選挙に勝利したまさにその翌日、通常は現場捜査官が任される捜査活動にFBI幹部が関わり、その目標は就任前の次期大統領に協力した人物についての中傷情報を見つけることだというのだ。

次期大統領が引き継ぎの準備を整える中、FBIがまた別の動きに出たことが捜査担当者の注意を引き付けている。つまり、FBIで最も機密とされる監視装置の専門知識を持ったある高官の名前を、トランプに対する連絡役として挙げていたのだ。

それは明らかに奇妙な事のように思える。科学的情報収集の専門家は通常、人がうらやむような政治的職務に最初に選ばれることはない。さらに奇妙なことに、ロシア・トランプ共謀捜査を行うFBIの対諜報チームは任命に関心を持っていたようだ。

これ以外の文書を含めて、まだ様々な議会の監視団体に広めているところであり、もっと多くの事が発覚するのは間違いない。

それでも現在、捜査官が自分たちの嫌いな未来の大統領に近い人物を聴取するための「中傷」情報と「口実」を得るために、圧力を加えようとしていたという反論の余地のない証拠は存在している。

また、未だに証明されていない外国勢力と米国大統領候補の共謀に対する捜査が、ロシア政府からの秘密の情報よりも政治的に汚染されたマスコミへのリークによって推進されていたという明白な証拠も存在する。

それはまた、政治的偏見を示したことと公式な行動の間にある点が、わずかにつながりを持ったことを意味している。

 

ジョン・ソロモンは受賞歴を持つ捜査ジャーナリストであり、長年の努力によって9月11日のテロ攻撃以前の米国とFBIのインテリジェンスの過ち、政府科学者による里子と退役軍人に対する薬物実験での悪用、また様々な政治腐敗が暴露されている。ザ・ヒルのビデオ担当執行副社長である。

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