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バイロン・ヨーク=大きく出たトランプ、遅れた一般教書演説を利用して国境問題を超える論証

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<引用元:ワシントン・エグザミナー 2019.2.6>バイロン・ヨーク氏による論説

ナンシー・ペロシ下院議長(民主党、カリフォルニア)が、当初予定されていた1月29日の、トランプ大統領の一般教書演説のための招待を取り消した時、ホワイトハウスと共和党議員は対応策についてブレインストーミングを行った。アメリカとメキシコの国境のようなどこかにトランプが行って、そこで演説を行うべきか?29日に大統領が国会議事堂に現れて、演説を行うことを要求すべきか?国の歴史上長年そうだったように、書面で演説を発表するべきか?

トランプにとって幸運なことに、そうしたアイディアはいずれも検査をくぐり抜けることはなかった。その後、政府機関一部閉鎖が一時的に解除された時、議長が折れて2月5日に登壇するよう大統領を招待した。トランプは同意し、共和党の中には降参のようにみなした者もいたが、実のところ賢明な判断だった。トランプは、下院の議場ほど一般教書演説を行うのにふさわしい選択肢が他にないことに気づいていた。アメリカ政府のほとんどが中に集まり、ケーブルテレビのニュースチャンネルだけでなく、娯楽系放送局でも何百万人が視聴するのだから。

特に閉鎖を引き起こした問題が――南部国境の一部に障壁を作るというトランプの提案――未解決のままであるというのも事実だった。下院・上院の協議委員会が、障壁について合意に至るのに残された時間は1週間そこそこであり、だめなら再び政府閉鎖となる可能性がある。両者が腰を据える中で、一般教書演説は、トランプがアメリカ国民に、障壁がより広範な国境政策の一環であるべきだという自身の主張の正しさを説明する、絶好のチャンスだった。トランプはすでに、1月8日のゴールデンタイムの国民への演説を試みていたが、目立った変化をもたらすことはできなかった。一般教書演説が最後のチャンスだったのだ。

だがそれは、もっと大きな論拠を示すチャンスでもあった。つまり、大統領として達成した結果と、残りの任期での予定のための論拠だ。そしてトランプはそのチャンスを最大限に活かした。

演説は、長さ――約80分――だけでなくコンセプトにおいても大きなものだった。骨組みがあった。メッセージがあった。アメリカ人全員にアピールするだけの内容があった。トランプの保守派の支持基盤にアピールするだけの内容があった。また、敵対者である民主党にアピールするだけの内容があったが、そうでなければ、ほとんど全ての言葉が嫌がられただろう。

トランプの演説でアメリカ人全員に最強にアピールした部分は、アメリカ経済における最近の進展について話した時、「偉大さを選択する」という話の導入の後のところだった。「選挙からわずか2年余りで、我々は前例のない好景気を実現しました。――これまでめったに見られなかった好景気です」とトランプは話した。それから次のように詳細が続く。530万人の新規雇用。60万人の製造業の雇用。賃金上昇。フードスタンプから抜け出したアメリカ人。失業率低下。マイノリティーの失業率低下。障がい者の失業率低下。就労者の増加(1億5千7百万)。減税。児童税額控除の増加。エネルギー生産の急上昇。規制緩和。等々。

ナンシー・ペロシ議長は大統領の後ろに着席していたが、折に触れて、全くどうしていいか分からない様子だった。ザ・ヒルの記者、ミランダ・グリーンは、「雇用増加についてのトランプのコメント中のペロシの顔は、最高に張りつめていた」とツイートした。実のところ、民主党はトランプの経済の記録に対して返す言葉がほとんどなかった。数字に難癖をつけることはできるが――もしかしたら新規雇用は530万ではなく本当は490万ではないかとか、もしかしたらトランプは、バラク・オバマ大統領の業績を自分の手柄にしているのかもしれないとか――事実として、トランプには就任中の経済実績に貢献したという強い根拠があり、それを演説の最初に持ってきた。

移民がもちろん、支持母体に対するトランプのアピールだった。大統領は民主党が聞くのを嫌がる、不法移民に殺されたアメリカ人の話をいくつか提示した。だがより大きな意味で、トランプは、移民が雇用の問題であり、経済の問題であり、最終的には数多くのアメリカ人の文化と社会階級の問題であることを強調した。トランプはこう語った。「不法移民ほど、アメリカの労働者階級とアメリカの政治階級の分断を、明らかに説明できる問題は他にありません。裕福な政治家と政治献金者は、壁と門と警備員の背後で暮らしながら、オープン・ボーダーを推進しています。一方で、労働者階級のアメリカ人が、大規模な不法移民のつけを払わされており――雇用が削減され、賃金が低下し、学校と病院は忙殺され、犯罪は増加し、社会的セイフティー・ネットは使い果たされているのです」

「これは道徳的な問題です」とトランプは、自身の国境の障壁の提案を「不道徳」と呼んだペロシへの遠回しの皮肉として話した。トランプはこう続けた。「我々には、市民の生命と雇用を守る移民制度を作る道徳的義務があります」

また、トランプの強いプロライフ的メッセージは、最も情熱的支持者に対して直接アピールするものだった。だがトランプは、特に民主党にアピールする問題を入れるように入念に準備していた。処方薬の価格の値下げ、家族休暇、医学研究、そして刑事犯罪の量刑改革といった問題のことだ。そのために下院議事堂の民主党側から、控えめな拍手をいくらか勝ち取ることができた。だが、拍手を送った民主党議員の一部は、一瞬にしてトランプを弾劾するためにも投票するだろうと考えると、下院との対応に一役買いそうにはないだろう。だがそれでも大統領は取り組んだ。

トランプの計画の中には、民主党がいかに左に大きく傾いたかを示すこともあった。とりわけそれを手際よくやってのけたのは、トランプが社会主義について議論した中でのことだった。ベネズエラでの社会主義の失敗を指摘した後、トランプはこう話した。「ここアメリカで、社会主義を我が国に取り入れようという新たな呼びかけに、我々は危機感を覚えています。アメリカは自由と独立の上に建国されました。――政府の強制力でも、支配でも、統制の上でもありません。我々は生まれながらに自由であり、自由であり続けます。今夜我々は、アメリカが決して社会主義国にならないという決意を再び誓います」

民主党の中には、トランプの言葉に同意を示した人もいた。だが、感情を表に出さないままでいる人もいた。そういう民主党員が黙って着席しているのを見ながら、場内の共和党員は歓喜にほとんど我を忘れていた。それらの共和党員は、トランプが基本的には社会主義テストを仕掛け、民主党の相当数が全国放送のテレビでそのテストに合格できなかったのだと考えた。

民主党新人のメディアのスター、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員も社会主義を受け入れている人物だが、大統領の戦術に苛立っていた。オカシオ=コルテスは、演説後NBCニュースにこう話した。「最終的には『主義』という問題ではなくなると私は思います。それに、それはまさしく大統領がやろうとしていることだと思います。彼が分かっているのは、問題についての戦争に自分が負けているということだと思います。だから彼は、人身攻撃をしようとしているのであり、誹謗中傷しようとしているのだと思います・・・」

国民はそれに一体どう反応したのだろうか?CBSとCNNによる急ごしらえの調査では、トランプのメッセージに対して広い支持が示されたが、そうした科学的でない調査は、あまりにも多数のトランプ支持者に歪曲されているので、統計的に信頼できない可能性がある。もっと信頼性の高い調査結果がこれから出るだろうが、トランプの演説のようなものに対する国民の反応は、具体化するのに時間がかかる。演説を見た人たちには、それについてどう考えるのかを決めるのに少し時間が必要であり、見なかった人は見解に達するために、他人の話を聞いて報道を見る必要がある。

それでもトランプは、5日の夜、自分なりに努力したように思える。大統領としての職務と国に対する取り組みについて、大きくて、広く、広範な声明を発表した。非常にアメリカ的なアピールだった。――演説の中で「アメリカ」または「アメリカ人」を合計76回口にした。すると多くのアメリカ人がそれを好むだけの十分なチャンスはある。

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