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トランプ対ロバーツ長官、勝者は大統領

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<引用元:American Greatness 2018.11.23>ステファン・B・プレッサー氏による論説

正しいのはドナルド・トランプ大統領か、それともジョン・ロバーツ連邦最高裁判所長官か?大統領は今週初めに「オバマ判事」を非難した。彼らが自身の政権の政治判断を妨げるために、法律と憲法を間違って解釈していると考えているためだ。最高裁長官は21日にAP通信に対して、党派的なものはないと答えた。ロバーツ長官は、連邦判事は全員基本的に、私心なく中立的な法の支配を適用するよう懸命に努める崇高な公僕であると説明した。

もちろん大統領は正しい。長官も正しいければ良いのに、と思っても差し支えないのではあるが。

(中略)

ロバーツ氏はひょっとすると、判決を下すのに法律よりも政治を使う判事を大統領が非難することに反論する中で、司法が党派的であるという訴えから司法を守り、こうして人ではなく法の統治なのだという崇高なアメリカの理想を守るのに役立つと考えているのかもしれない。その崇高な理想を維持することは全く立派なことであり、またほとんどの判事が、ほとんどの場合、断じて政治的な行動をする人たちではないということも、おそらく実に正しいだろう。

だがこの場合で我々の伝統に最も忠実であるのは、最高裁長官ではなく大統領だ。

法学理論の闘争

法律と憲法によって明確に与えられている権限―他の大統領がコメントも非難も受けずに行使してきた権限―を、大統領に認めないという誤った見解を示す、第9巡回区控訴裁とその他の管轄区域は、見当違いであり正されるべきだ。

我々は歴史上で異常な期間にある。それは政党の1つである民主党が、我々の伝統と食い違った法体系理論に肩入れし、他方で、大統領の件が実例となる共和党と、おかしな話だが(とにかくほとんどの場合に)最高裁長官が、今でも原則を具体化しているということだ。

ロースクール、マスコミ、また議会の片側において現在実に有力になっている意見がある。法律と憲法を進歩主義的な目標に従って改造し、ウォーレン最高裁長官時代に行ったように、自分たちが時代のニーズだと認識することに合わせて法律学を形作るのが判事の職務だ、というものだ。

ところが、民主党が任命した多くの判事が新しい法令の制定に従事する場合、彼らは憲法上の構想に背いていると考えている人たちが、(大統領を含めて)他には存在している。なぜなら憲法では、法の制定は司法機関ではなく立法機関の担当することとされているからだ。判事が法律を作り、判例や原則から逸脱し―言い換えれば憲法と法規の拘束を無視し―、民主党大統領が任命した判事が大統領の行動を妨害するのは、彼らがその代弁者として行動していると主張する民主主義そのものに背くことなのだ。

(中略)

司法の役割についてのロバーツ長官の声明は、特定の法律専門家の気まぐれではなく、法律と憲法によって統治されるようにすることを単に確認するという意味が強く、大統領に対する非難という意味ではなかっただろうと私は思う。フェデラリスト協会、トランプ大統領の法廷任命者、またロバーツ長官も、保守派は自分たちの見解を政治に押し付けようとしているのではなく、単に以前から存在するルールに従おうとしているのだ、ということを理解している。

残念ながら、大統領が正当に非難した逸脱した判事に対して、必要となる叱責を最終的に与えるのは、ロバーツ長官の法廷の肩に掛かかることになる。

ステファン・B・プレッサー氏は、ノースウェスタン大学法科大学院の法制史名誉教授。

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