ワシントン・ポストの著名なボブ・ウッドワード記者による今月出版予定の暴露本、「Fear: Trump in the White House」についてジェームズ・マティス国防長官は異例のコメントを出している。複数の報道によると、同暴露本ではマティス長官がトランプ大統領のことを周囲に小学生並みの理解力だと話したとしているが、マティス氏はこれを完全に否定した。
ホワイトハウスもマティス氏と同様の見解を表明しており、ジョン・ケリー首席補佐官も自身の発言とされる内容を否定している。
マティス長官のコメントを以下に翻訳引用する。
「ウッドワードの本で大統領についての軽蔑的な言葉が私によるものとされているが、決して私が発言したものでもなければ私の前で発言されたものでもない。私は普段フィクションを読むのは好きだが、これは他にないワシントン独特の文学であり、彼の匿名情報源に信頼性はない。
現実世界での責任の重い政策決定は本質的に厄介なものであるが、最善の選択肢を見つけるためにあらゆる前提を疑ってかかることも必要不可欠だ。私はそのような議論とオープンにアイディアを競い合うことを歓迎する。実に1年以上かけ、このような遠慮のない議論と協議が有意義な結果を生んでいる。例えばISISカリフ国家が壊滅に近い状態になり、NATO加盟国が前例のない負担を負い、北朝鮮から米国兵士の遺骨が返還され、我が国の軍備は向上した。また我々の防衛政策は議会で党派を超えて圧倒的な支持を得ている。
この政権の下で、私が選挙で選ばれた最高司令官であるトランプ大統領に軽蔑を示し、また国防総省の内外から大統領官邸に対する無礼を容認するという話は、誰かの旺盛な想像力の産物だ」