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米上院、第2の特別カウンセルを求める声高まる

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特別カウンセル、ロバート・モラー氏の「ロシア疑惑」捜査は、ついにトランプ・オーガニゼーションにまで及ぶことになった。一方、米上院からはFBIと司法省の捜査における職権乱用疑惑について第2の特別カウンセルを求める声が強まっている。

リンゼー・グラム上院議員

ジャーナリストのサラ・カーター氏によると、第2の特別カウンセルを求めているのは、上院司法委員会のチャック・グラスリー委員長(共和、アイオワ)、リンゼー・グラム上院議員(共和、サウスカロライナ)といった共和党重鎮メンバーだ。

司法省のマイケル・ホロウィッツ監察官は、約1年に渡りこの問題の捜査に当たってきた。だが、監察官の権限では捜査が不十分であり、大陪審の招集を行うことのできる特別カウンセルも必要だというのが議員たちの主張だ。

カーター氏の記事によると、グラム議員は15日のFOXニュースの番組の中で次のように述べたという。

「(ホロウィッツは)良い人物だが、制度上の制約がある」

「また司法省内部の陰謀を総括すると、独立した特別カウンセルを任命することが民主党と共和党の両党にとってメリットとなる。それがでっち上げたものだと示唆することは誰にもできないのだから」

2月に上院議員らが司法省に送った手紙の中では、監察官の公正さと信頼性については確信しているとした上で次のように述べている。

「しかしながら、監察官は法令により、あらゆる事実を収集するために検察官が使用する手段を持っていない。その手段とは、現在司法省に所属していない重要な証人から証言を得る能力などのことだ。したがって、監察官に協力して、独立して事実を収集し、検察官としての正当な決定を下すためには、特別カウンセルが必要であると確信している。国民が結果に確かな信頼を置くことができるようにするためには、このように一層独立した手段を取ることなしには、司法省が自体を確実に捜査することはできない」

また、グラスリー氏とグラム氏は先月、元英国のスパイであるクリストファー・スティール氏を送致する文書を一部黒塗りで公開しており、その中でもホロウィッツ監察官が証人に証言を強制することのできる大陪審を招集する権限を持たないことを指摘ていたという。

両上院議員は、15日に発表したプレスリリースの中でこう述べた。

「・・・監査官は大陪審を招集する権限を持たず、検察官が持つ他の手段も持たないので、他の手段で入手できないような証言や情報を強制的に引き出すには、そのような権限を持つ特別カウンセルが必要となる」

両氏は、司法省がこの要求を受け入れられないと判断する場合でも、この件についてホロウィッツ氏に協力する米連邦地検または検察官を指定することを要求している。

ところで、ホロウィッツ監査官はヒラリー・クリントン氏の私設メールサーバーに対する捜査の検証も行っており、近々その結果が発表される予定だ。

 

Special counselの訳語については、一般報道では特別検察官という訳語が当てられることが多い。敢えて異なる訳語(特別顧問など)を使ってきたが、今後は「特別カウンセル」にすることにした。意味合いとしては特別検察官でも良いとは思うが、Special prosecutor、Independent counsel、Special counselという3つの呼び名は、時代と法律の変化に伴って変わってきたものであり、その任命方法も権限も異なっているとされている。著者は法律の専門家ではないが、そのような違いを踏まえて敢えてこのような名称を使いたい。

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