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「国のために若者が命を捧げることは神聖なこと」:ケリー首席補佐官が兵士の死を政治化した議員を批判

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<引用元:ホワイトハウス 2017.10.19>

トランプ大統領がニジェールで戦死した米兵の遺族に哀悼の電話をした際の会話をめぐり、民主党のウィルソン下院議員が「遺族を侮辱した」と主張し批判している問題について、自らの息子をアフガニスタンで亡くしているジョン・ケリー首席補佐官が、定例記者会見でその経緯と胸の内を語った。

以下は、ケリー氏の演説内容:

兵士、海軍兵、空軍兵、海兵隊員沿岸警備隊員の一人が戦闘で命を失うことがどういうことか知っているアメリカ人はほとんどいません。ですからどういうことなのか話しましょう。

遺体は布で覆われ、通常はヘリコプターに乗せられて基地に送られます。途中最初に着く場所、大抵は空挺堡で、氷を入れます。それから通常ヨーロッパに運ばれてまた氷が補充され、ドーバー空軍基地に着くとそこで遺体の処置を行い、防腐処理をしてから兵士が受けた勲章と軍の記章を付けた制服を細心の注意を払って着せます。そして死傷者支援官に付き添われて別の飛行機で自宅に連れていきます。

「戦場のおくりびと(原題:TAKING CHANCE)」というHBOのとても良い映画があり、その中でもこのような場面があります。チャンス・フェルプス(訳注:「戦場のおくりびと」に出てくる実在の戦死した兵士)は私の指揮下にあり、すぐそばで殺されました。まだ見ていないのであれば見るべきでしょう。

そのような過程なのです。この間、死傷者支援官は通常その家に向かい、夜明けを待ちます。ドアをノックするとほとんどの場合、父と母、また妻が応答します。妻がいる場合は2カ所で、両親が離婚していればこれが3カ所で行われます。そして死傷者支援官はそれから家族に悲報を伝えると、非常に長い間家族のもとに留まります。収容後も。そのようなことがあるのです。

この若者たちは誰でしょうか?この国が産んだ最高の1パーセントです。ほとんどのアメリカ人は彼らのことを知りません。みなさんの多くがその若者を誰一人として知らないのです。しかし、この国が産んだ本当に最高の人たちであり、国を守るために志願しています。国に対する無私無欲の奉仕が適切なものだと勧めるだけでなく、それが必要なことだと勧めるような人は誰も・・・そのようなことはないというのに。

遺族に誰が手紙を書くのでしょうか?私の所属する海兵隊の場合、一般的には、中隊長、大隊長、連隊長、師団長、国防長官、一般的には参謀長、海兵隊の司令官、そして大統領が手紙を書きます。

一般的に遺族に電話を掛けるのは友人です。それが想像し得る最も大切な電話です。私の場合、息子が殺されて数時間後、息子の友人がアフガニスタンから電話してきて、息子は本当に素晴らしい男だったと伝えてくれました。本当に意味のある電話はそれだけです。

もちろん手紙もある程度は重要なものですが、遺族が味わっている感情を本当に和らげることができる内容はあまりありません。

電話することにした大統領もいました。すべての大統領は手紙を送ることを選んでいたと思います。このように遺族に電話するということにするのであれば、それは最も難しいことだと想像できるでしょう。そのような電話を完璧に行う方法はありません。

私がこの仕事を引き受けてそのやり方についてトランプ大統領と話したとき、私が最初に勧めたのはそれをやらないことでした。なぜかと言えば、私の意見では、親が、家族が期待しているのはいずれにしても電話ではないからです。

大統領はこれまでの大統領について私に尋ね、私は答えました。オバマ前大統領は私が軍にいたときの最高司令官でしたが、私の家族に電話していませんと。批判したのではありません。ただ単に、オバマ前大統領は電話していないと思うと答えただけです。否定的なことではありません。ブッシュ大統領はどのような場合にも電話していなかったと思います。どの大統領も、特に死傷率が非常に高いときに、電話していないと思います。しかし、手紙は全員が書いていると思います。

私が3日前に大統領に説明したとき、大統領は今月初めにニジェールで亡くなった4名の若者について電話することに決めました。しかし大統領はこう言いました。どうやって電話したらいいのだろうか?家族の一員でもなく、軍隊の経験もなく、戦闘の経験もないのに、どうやって電話したらいいのか想像もできない、と。大統領は本当に勇気を持って電話されたと思います。

問題となっている電話は、昨日、いやもう一昨日になりますが、大統領が掛けたもので、4人の遺族に対するものでした。そして忘れないで欲しいのは、各個人によって指定された近親者がいるということです。結婚していれば通常は配偶者となります。結婚していない場合通常は親です。親との関係が良くなければ兄弟を選びます。しかし重要な点は、近親者が電話を受けることに同意した場合にのみ電話するということです。同意しないこともあります。

ですから事前の電話をします。アメリカ大統領か海兵隊司令官か誰かが電話したいのですが受けていただけますか?そして多くの場合、みな電話を了承します。

大統領は先日4名に電話し、可能な限り最善のやり方で哀悼の意を伝えました。大統領は私に尋ねました。何と言えば良いだろう?私は答えました。遺族の苦しみを和らげるためにできることはありません。

私が大統領に話したことを言いましょう。私の親友のジョー・ダンフォードが言ったことをお話しさせてください。私を担当した死傷者支援官です。彼は言いました。ケル、君の息子は殺されたときに自分のやりたいことをやっていた。その1パーセントに入ることで自分が巻き込まれることを知っていた。戦争をしていたのだからその可能性を知っていた。そして彼が死んだとき・・・今話している4人の場合はニジェールですが息子の場合はアフガニスタンで・・・彼が死んだとき、この世で最高の男たち、つまり友に囲まれていたのだ、と。

大統領が先日その4人の遺族に言おうとしたことはそういうことです。昨日の朝出勤してきて私は唖然としました。そしてある議員がやっていることを見て悲嘆に暮れました。議員はアメリカ大統領の電話に聞き耳を立てていました。その電話は若い妻に対するものでした。大統領は自分の流儀でその意見を述べようとしていたのです。つまりその男が勇敢であり、戦死した英雄であるということ、志願したのであるから自分が巻き込まれることについて分かっていたのだということです。志願に理由はありません。彼は実際志願したのです。そして自分で望んだ場所にいました。そこはまさに自分で望んだ場所でした。自分の命が奪われるときも共にいたいと望んだその人々と一緒にいました。

それがメッセージでした。それが送られたメッセージだったのです。

ある議員がその会話を盗み聞きしていたことには唖然とさせられます。全く衝撃を受けます。私は、少なくともそれは神聖なものだと思っていました。私が子供の頃、私たちの国には神聖なものがたくさんありました。女性は神聖なものであり、大きな敬意をもって見つめました。最近の出来事に見られるような人には明らかに誰にも当てはまらないことです。命は・・・命の尊厳は神聖なものです。それが失われています。宗教もまた消え失せているようです。

ゴールドスター・ファミリー(訳注:戦死者の遺族)は、夏を過ぎて党大会に置き去りにされたのだと思います。しかし私が実際思っていたのは・・・戦場での死をもたらすことになる無私の献身、それは神聖なものではないかと私は本当に思っていたのです。

そして、この女性が言っていることを聞き、テレビに出てやっていることを見ると、自分の心を落ち着かせるために私にできることは、この世で最も立派な人たちに交じって散歩することしかありません。その人たちはいつでも見つけることができます。なぜならアーリントン国立墓地にいるからです。私はそこに出向いて1時間半の間、墓碑の中を歩きました。その中には私がそこへ送った人もいます。なぜなら殺されたときに私が命令したことをやっていた人たちだったからです。

最後にこの話をします。2015年10月、正確には4月、私はまだ軍に在籍しておりマイアミの新しいFBI支局の竣工式に行きました。そしてそれは、1986年に麻薬密売人に対してマイアミで起きた銃撃戦で殺された二人の男性に捧げられたものでした。グローガンとデュークという名前でした。グローガンは退職間近の53歳で、デュークは仕事を始めて1年未満だったと思います。とにかく二人は銃撃戦で亡くなりました。他に3名のFBI捜査官が負傷し、もう退職しています。ジム・コミーはそのような殉職者に対して、また国のためにも、法執行機関のためにも良く奉仕したFBIのすべての人に対してすばらしい追悼演説を行いました。

そこには家族もいました。そこにいた子供たちの中には、父親がマイアミ・デイドの町で殺されたとき3歳か4歳だった人もいました。その戦いで生き残った3名の男性が、その人たちがどれほど勇敢であり、どのように命を捧げたのかについて話しました。

そしてある女性議員が立ち上がり、空き樽は音が高い(訳注:中身のない人間ほどよくしゃべるということわざ)という長い伝統の通り、立ち上がると自分がその建設資金のためにどれだけ貢献したか、どれほど選挙区民の世話をしたかといった話をしました。なぜならその議員が予算を獲得したからです。彼女は実際オバマ前大統領に電話を掛け、その電話で建設のための2,000万ドルという予算が与えられたたということでした。彼女が腰を下ろすと私たちは唖然としました。彼女がしたことに唖然としたのです。空き樽のような人だと考えても、私たちは唖然としました。

しかし、私たちは誰もマスコミのところに行って非難しませんでした。立ち上がる者はおらず、愕然としていました。ただ、大丈夫だ、結構だ、と言っただけです。

それで私が望むことは、みなさんが記事に書いていますが、そして私がアメリカに訴えるのは、このことを私たちの社会で神聖なものでなくしてしまうのを止めようではないか、ということです。若い男性、若い女性が国のために命を捧げに行くということです。何とかしてその神聖さを守るようにしましょう。しかし、昨日、ある議員の自分勝手な行いによってそれは大きく損なわれてしまいました。

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