<引用元:ワシントン・フリービーコン 2020.10.5>
TikTokは北京の影響を受けないと主張したが、元中国外交官がグローバル・コンテンツ調整チームを主導していた
ティックトック(TikTok)は最も成長の著しい成長段階の中で、アプリ上で許可されるコンテンツを監視するために中国の元外交官を雇っていた、とフィナンシャルタイムズが4日に報じた。
中国共産党の外交官として以前イランに駐在していたカイ・チェン(Cai Zheng)は、今年初めまでティックトックのグローバル・コンテンツポリシー・チームを率いていた。カイは北京に拠点を置き、ティックトックの幹部の一員として、ユーザーがアプリに投稿できるコンテンツの種類に対するガイドラインの草案を作った。
カイが同社にいた時期は、ティックトックの検閲ポリシーが強い批判を受けた時期とも一致していた。3月に記者が入手したメモでは、容姿が醜く身体障害がある作成者や、共産党の方針に抵触する意見を表明する作成者の投稿が、広く視聴者の目に触れないようにティックトックがモデレーターに積極的に指導していたことが明らかになった。
資料によると、モデレーターは、「国家安全」や「国の名誉と利益を危険にさらす」可能性のあるコンテンツを投稿したユーザーや、「その国や他国の歴史を醜くしたり、ゆがめたりすること」を推進するコンテンツを作成したユーザーのアクセスを禁止する役割を課せされていた。
天安門広場の大虐殺、ウイグル人収容所、チベット人大虐殺をはじめとする中国共産党の合法性を認めない話題は通常、アプリ上で抑圧されている。
ティックトックの管理会社であるバイトダンスは、中国共産党に関与する北京のエリートとの関係を完全に否定している。だがトランプ政権は、ティックトックが、特に米国の十代の若者からのデータ窃取に従事していることがますます明らかになる中、ティックトックを米国企業に売却するよう要求した。裁判官は命令を差し止めたが、ホワイトハウスは米国人のプラットフォーム上でアプリに対するアップグレードも禁止しようとしている。
「ティックトックは基本的に、中国共産党が我々の子供たちをスパイできるようにしている」と、キース・クラック経済成長・エネルギー・環境担当国務次官は本紙に語った。
新たに入手された中国共産党の文書では、特に技術分野で民間企業を管理することにますます関心が高まっていることが分かった。中国共産党の立案者は、技術リーダーが党の理想と利益により忠実になるようにしており、彼らに対する「選択メカニズムの向上」を期待している。
中国ソーシャルメディアアプリの買収は、まだ政策立案者による審査中だ。8月にアクシオス、ニューヨーク・タイムズ、そしてボーグの記者は、他の媒体の中でも、買収の可能性のニュースに対してアプリを擁護する反応を示した。