<引用元:FOXニュース 2020.8.23>
トランプ大統領は23日、コロナウイルス患者の治療のために回復期患者の血漿を利用することに対して緊急利用許可を与え、「大きな躍進」だと述べた。
トランプは23日にホワイトハウスから報道陣に語り、FDAが「回復期患者血漿として知られる治療に対して・・・緊急利用認可を出した」と述べた。
「これは、現在感染と戦う患者の治療を助けるために、回復した患者の血液からとても、とても強い抗体を輸血する有力な治療だ」とトランプは語り、当局が「この治療の適用を拡大する」予定であると付け加えた。
「科学とデータに基づいて、FDAは治療が安全でとても効果的であるという独立した決定を行った」とトランプは述べ、米国の回復したCOVID-19患者全員に血漿の提供を呼びかけた。
ホワイトハウスのケイリー・マケナニー報道官は、22日夜のツイートでトランプの記者会見を発表し、「中国ウイルスの治療に関する大きな躍進」に関するものだと書いた。
トランプが23日に発表する前、ホワイトハウス高官は先週、コロナウイルスのワクチンと治療の許可で、FDAによる政治的な動機に基づく遅れがあると示唆していた。
治療ではコロナウイルスから回復し、抗体の多い患者から回復期の血漿を取る。ウイルスと戦う人々にとってプラスとなる可能性はあるが、どのように働くかやどのように投与するのが最適かに関しては証拠が決定的になっていない。
ホワイトハウスは血漿の認証のペースについて動揺を強めていた。ホワイトハウスのマーク・メドウズ首席補佐官は、詳細を述べなかったが、「その真相を突き止めるという点で本来あるべき熱心さを持たない多くの人々に注目している」と述べた。
「この大統領は官僚主義を改めようとしている。彼らがその熱を感じているか確かめる必要があった。彼らが光明を見出さないなら、米国人が苦しんでいるのだから熱を感じる必要がある」とメドウズはABCの「This Week」のインタビューで述べた。
23日の動きの1日前、トランプはウイルス治療のプロセスに関して厳しい批判をツイートしていた。ウイルスで米国人は17万6千人以上が亡くなり、再選のチャンスは危うくなった。
ホワイトハウスは、ワクチン開発のための迅速なプロセスに莫大な予算を投じており、トランプ関係者はそれが、世論調査で大統領が差を縮めるのを助ける「オクトーバー・サプライズ」となることを当てにしている。
「FDAのディープ・ステートか何か知らないが、製薬会社がワクチンと治療のテストを行うための人を確保するのをとても難しくしている。明らかに彼らは11月3日より後まで答えを遅らせることを望んでいる。スピード、そして命を救うことに集中しなければならない!」とトランプはツイートした。
米国で6万4,000人以上の患者が回復期患者の血漿を投与されている。ワクチン以前にインフルエンザとはしかをかわすために、100年前から行われていた手法だ。新しい病気が出現した時には頼りになる方策であり、全てではないが一部の感染症には効果があることを歴史が示している。
コロナウイルスに対抗できるという確かな証拠はまだなく、効果があるとしても最適な使用方法もまだない。FDAは回復期患者の血漿に対する緊急利用許可の発表において、その利点は「製品の認知された潜在的なリスクを上回っており、適切で、認可された、可能な代替療法がない」と述べた。
FDAのスコット・ゴッドリーブ元長官は23日、CBSの「Face the Nation」で回復期患者の血漿療法は、「おそらく効果的」だが、意図的に遅らせているというトランプの示唆を否定した。
(以下略)