<引用元:ワシントン・フリービーコン 2020.7.2>
WHO、中国が自己報告したという当初の主張を撤回、報告はなかったと認める
新型コロナウイルスの拡散をたどる世界保健機関(WHO)の時系列表によると、中国当局とWHO双方の主張に反して、中国は2019年末にウイルスの存在を報告していなかった。WHO職員はむしろ、米ウェブサイトに投稿された情報によってウイルスのことを発見していた。
国際保健機関は、今週ウェブサイト上に「更新された」時系列表を投稿したことでひっそりと承認した形だが、これは一部のWHO幹部の主張と真っ向から対立するものだ。テドロス・アダノム事務総長もその1人であり、何カ月もの間中国は新たに発生した病気についてWHOに知らせたと主張していた。
中国とWHO内の協力者たちは、複数のインタビューと記者会見の中で、中国が同保健機関にウイルスに関する情報を持ちこんだと主張した。これが誤りであることは知られていない。WHOが撤回したことで、中国がウイルスに関する情報を隠蔽し、そうする義務があったのに当初WHOに知らせなかったと断定した最近の議会捜査の信頼性が高まっている。
WHOの更新された時系列表は今週インターネットに投稿されたもので、現在は、職員が最初にウイルスについて知ったのは2019年12月31日であり、最初にウイルスが発生した武漢で働く医師たちが米国のウェブサイトに投稿した情報によるものだったとしている。これはWHOの当初の時系列表と食い違っている。そこでは中国が最初にこの情報を同じ日に提示したとしていたからだ。
当初の時系列表では、12月31日に「中国の武漢地方医療委員会が湖北省武漢で肺炎の集団症例を報告した」としていた。
こうした主張は、CNNやアクシオスをはじめ、WHOの不正確な時系列表を信頼した数多くの米国メディアで伝えられた。
中国の当局者と国営メディアも数カ月の間、同共産主義政権が12月31日にWHOに知らせたと主張していた。ところがここ最近、中国当局はその主張を取り下げた。
下院外交委員会の共和党幹部で中国タスクフォース委員であるマイケル・マコール下院議員(テキサス州)は、最初にウイルスに関する中国の嘘を暴いた連邦議員の1人だった。先月発表されたウイルスの起源に関する暫定議会報告書は、WHOが初めてウイルスについて気づいたのは、中国ではなくインターネットの投稿によるものだったことを初めて明らかにした。
マコール議員は本紙に対する声明でこう述べた。「WHOと中国共産党がどちらも、パンデミックの起源に関する私の暫定報告書を読み、ついに世界に真実を認めたことをうれしく思う―中国共産党がWHOの規定に反してウイルス発生をWHOに報告しなかったという真実を」「現在の疑問は、中国共産党が世界に警告したと主張し続ける偽りのプロパガンダ活動を継続するのか、それとも白状して犠牲者を出したこのパンデミックの真相を突き止めるために世界の医療コミュニティと協力し始めるのか、ということだ。」
マコールの報告書では、WHOのテドロス事務総長がウイルスの自己報告に関する中国の主張をおうむ返しにしたことを明らかにしている。
「テドロス事務総長は、中国共産党の指導部を批判から擁護しようという取り組みに積極的に従事し、ウイルスについての世界の理解にマイナスの影響を与え、世界中の対応の取り組みを阻害した」と報告書では結論付けていた。
マコールの調査結果によると、WHOの当初の時系列表は「WHOの中国支部は―中国の保健機関ではなく―ジュネーブのWHO本部によって『知らされた』という事実」を除外しているが、WHOが修正した時系列表によって今それが立証されている。
ウイルスについての最初の報告は実際に武漢を起源とするものだったが、WHOの本部職員は米国の早期警戒サイトでその情報を見つけていた。
議会報告書によると「テドロス事務総長のコメントは、武漢または中国がWHOに発生を知らせたと示唆するものだが、それは真実ではない」ということだった。