<引用元:ワシントン・フリービーコン 2020.4.18>
医療用品製造の中国から米国への回帰に対する支持が下院で高まりつつあり、議員は新型コロナウイルスを世界に与えた国からの撤退を目指している。
ここ数週間で、薬剤原料、個人用保護具、また他の医療用品の製造の米国への復帰を促進するために、政府購入と規制権限を使用する少なくとも3つの案が浮上している。
共和党がそうした訴えを主導しているが、下院共和党議長のリズ・チェイニー(ワイオミング)は本紙に「サプライチェーンの本国回帰に対しては超党派の支持がある」と述べた。
本国回帰の強い要求は、中国がコロナウイルス感染に対する取り扱いミスとプロパガンダで、ますます厳密な検査を要求される中で浮上している。一方で新世代の中国タカ派議員は、その危機をサプライチェーン依存の脅威に対して同僚議員を目覚めさせるチャンスとみなしている。マイケル・ウォルツ下院議員(共和党、フロリダ)は本紙に、米国と最大の地政学的敵国との間のもつれに「現在の危機がギガワットのスポットライトを浴びせた」と語った。
ウォルツは下院版の米国サプライチェーン・安全保障強化法案の主要発起人である。法案は国防総省、退役軍人援護局といった政府機関の医薬品向けに「米国製購入」を新たに課すだけでなく、製薬会社に材料の原産国を明記するよう義務付ける複数の競合する提案の1つだ。
ウォルツの法案は他と同様に、米国の医療体制の重要な部分が現在中国で製造されるという状況下で、その規模を縮小することを目指している。推定で世界の医薬品有効成分の40パーセントが中国産だ。中国は米国の多くの輸入ジェネリック医薬品も製造しており、それにはイブプロフェンの95パーセント、アセトアミノフェンの70パーセント、ペニシリンの40から45パーセントも含まれる。FDAの報告によると、中国製造に対するコロナウイルスの影響に起因する鈍化のせいで、すでに150以上の薬品が不足する恐れがある。
ウォルツの見方では、こうした配列は2つのリスクを引き起こす。「重要なサプライチェーンを1国に依存しすぎるというのが1つだ。だが、不透明な共産主義全体主義体制の敵国に依存するというのは、全く別の問題だ」とウォルツは語った。
チェイニーは、ここ数週間サプライチェーンの依存について積極的に発言しており、次のようにもっとあからさまな表現をしている。「生命を救う医薬品を中国に依存することで、米国は中国共産党に大きな影響力の源泉を与えている―その同じ中国共産党は、うそによって我々が現在直面する世界的パンデミックを作り出した。また現在までコロナウイルスに関する情報を隠蔽し続け、ウイルス拡大にもかかわらず悪質な軍事行動を展開し続け、米国の知的財産を盗み、略奪的な経済活動に従事し、新疆で忌々しい人権侵害を行っており、他にもまだある」
(以下略)