<引用元:FOXニュース 2020.4.6-7>ロジャー・マーシャル下院議員による寄稿
私は30年近く医者を開業してきて、外国、特に中国からの輸入への依存がいかに医療用品のサプライチェーンと疫病発生に対する備えに直接損害を与えているかを見てきた。
わずか5年前、私は通常の出来事の中でさえ供給不足が起こることに気づいた。静脈注射用の溶液と使い捨ての手術器具のような一般的な用品は、多くの麻酔薬同様に入手が不可能とまではいかなくとも困難になった。問題を調査したところ、共通することがあった。「メイドインチャイナ」だ。
長年中国は、我々が輸入に頼っていることを知っているため、人工的な医療用品不足を作り出して来た。COVID-19のパンデミックは既に悪化していた問題を深刻化させた。結果として国全体が外国依存の影響と脆弱な医療用品のサプライチェーンを実感している。それは国家としての長期的な健康を脅かしており、実際の行動によって対処しなければならない。私は即座にそれを実施できる2つのプランを支持している。
医療用品サプライチェーン法案(The Medical Supply Chain Act)は、中国製医療部品への過度な依存を終わらせるのに役立つものとなる。それは3つの重要な措置によって実現する。
第1に製造業者は、予測される、あるいは差し迫った医療用品の供給不足を食品医薬品局(FDA)に通知することが義務付けられる。その義務は医薬品に対して適用される。またパンデミックに対する備えを改善するために医療用品に対して実施される。
第2に、製造業者が不足を報告した場合には、医療機器の審査期間を早めることで政府のお役所仕事を簡略化させる。これによって供給業者は、病気の増加の対処に必要とされる器具を迅速に入手することができるようになる。
第3に、FDAには薬と医療器具の生産力に関する情報を入手できる権限が与えられる。それには構成部品や材料、希少な原料の調達先も含まれる。
中国との公正貿易実施法案(The Fair Trade with China Enforcement Act )は、我々の経済に対する中国の影響を制限するために数多くの措置を取る。
法案では、中国が我々の国家の安全に対して影響を与える可能性のある技術や知的財産権を得ることが禁止される。米国企業に対する中国の投資に株主としての上限を課す。連邦機関がZTEやファーウェイの設備を購入したり利用したりすることを禁止する。両社は中国共産党の支配を受けており、有害な存在であることが判明しているからだ。その上米国の裁判所は、外国企業体に対する訴訟を審理できるようになり、米国投資で中国から受け取った税収に対する内国歳入法を変えることができるようになる。
私は、医療用品と医薬品を他国に依存することによる悪影響が、我々の長期的な健康と安全を損なうのを見てきたのと全く同様に、ワシントンが長年中国に関して間違ってきたことを見てきた。ある世代の指導者たちは、中国とのつながりを強化することが中国共産党を穏健化することになると考えた。それは全く間違いだった。
中国政府は力を投影するという名目で反体制派を黙らせている。市民を弾圧していわゆる「ソーシャルクレジット・スコア」を割り当てている。米国の知的財産を盗み、企業にビジネスの見返りに技術の共有を強制している。WTOの「発展途上国」としての立場を最大限に利用しながら、世界的な影響力を拡大して、米国にCOVID-19の責任を擦り付けることを含め、米国に対するプロパガンダ活動を遂行している。
COVID-19に対する中国共産党の最初の対応が、脅威を軽視して反対者を消し去ることだったことには誰も驚かない。中国共産党が危機の責任を米国に擦り付ける活動を積極的に遂行していることに誰も驚かないだろう。
けれども、COVID-19を中国の武漢から本格的な世界的パンデミックにまで広げた責任は、完全に中国共産党とそのパターン化された不誠実なやり方にある。問題を否定せずにまん延と戦っていたなら、現在の事態は大きく異なっていただろう。
現状のままでは中国はもっと自由でなくなり、米国はもっと安全でなくなる。このままではいけない。米国が行動を起こさない限り、中国の振る舞いが変わることは期待できない。また我々が行動を起こさなければ、次のパンデミックに対してより一層準備を整えることは期待できない。これらは結びついた解決策を持つ、結びついた問題だ。そしてこうしたことが再び起こらないようにするには、それが唯一の選択肢だ。
医師でもあるロジャー・マーシャル下院議員は、カンザス州第1区域代表。議員になる以前、マーシャル氏はグレートベンドで産科婦人科医を開業していた。1987年にカンザス・スクールオブメディスンで医学士を取得。