<引用元:FOXビジネス 2020.3.19>
コロナウイルス感染は、中国が大発生に3週間早く対応していたら95パーセント削減できた
新型コロナウイルスの感染は、中国が実際行われたよりわずか3週間早く大発生に対処していれば、95パーセント削減できていた可能性があることが、サウサンプトン大学による3月13日(訳注:原文まま、リンク先の日付は3日)の研究結果で判明した。
英国の大学研究者が、人間の移動と病気の発症に関するデータをまとめるマッピング技術を用いた結果、中国でのCOVID-19大流行に対する中国の非医薬品対応が3週間遅すぎたことが分った。
研究に関する大学の報道発表では、対応が「1週間、2週間、あるいは3週間早く実施されていたら、感染数はそれぞれ、66パーセント、86パーセント、95パーセント削減できた」としている。
研究ではまた、ウイルスの検出と社会距離戦略(social distancing)の実施のほうが、渡航禁止よりもウイルス抑制に効果的であるようだと分った。
「我々の研究で明らかになったのは、差し迫った大発生を目の前にしている国にとって、多方面にわたって疾病の広がりに迅速に対処する組織的な対応を、積極的に計画することが非常に重要であるということだ。また我々は、中国の総合的な対応が比較的短い期間で、大発生による潜在的な健康への影響を大幅に削減したことも指摘する」と研究著者のShengjie Lai博士は声明で述べた。
研究発表は、COVID-19を中国にもたらしたのは米軍であり、そのためにパンデミックを引き起こしたと中国外交部が非難して、米中の緊張が高まる中でのものだ。トランプ大統領はそれに対抗して「中国ウイルス」という名称を使った。
科学・医療専門家の中には、中国の Li Wenliang(李文亮)医師のことを指摘する声もあった。同医師は、COVID-19が中国で初めて発生した際にウイルスに関する知識を広めたことで拘束された。中国が初期段階でウイルスの対応を誤った一例である。
12月10日に最初のCOVID-19患者の体調が悪化してから、中国の習近平主席が関与するまでに約1カ月を要した。アクシオスによる時系列のまとめによると、1月の終わりまでに、何億もの人々が旧正月のために友人や家族のもとを訪れるために移動していた。
また中国は、公表されるまで約6日間ウイルスに関する情報を内密にし、早くも2月3日には検査キットと病床が不足する事態となった。
今や武漢でCOVID-19の新たな感染者がなくなたったと報告され、世界の他の国がパンデミックと戦うようになり、北京は習を英雄視している。中国は17日、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストのジャーナリストを中国と香港から追放した。
「米国が行ったことは、もっぱら中国の報道機関だけを標的にすることであり、従って冷戦時の考え方と思想的偏見によって動かされたものだ」と中国外交部は声明で述べ、さらに米国が「中国の報道機関の評判とイメージを大きく傷つけ、それらの米国での平常の活動に深刻な影響を与え、2国間の国民同士の文化的な交流を大きく分断させた」と述べた。
下院外交委員会の共和党幹部議員であるテキサス州のマイケル・マコール下院議員は、中国の崔天凱中米大使に対して、決定を非難する書簡を送った。
「あなたたちの軽率で危険な行為は、アメリカ精神に対する重大な理解不足を示すものだ。ジャーナリストを沈黙させようとしても、真実を暴露しようという彼らの決意を高める役割を果たすだけのことだ。そしてあなたたちはその真実を曖昧にし続けている」とマコール議員は書いた。
「(中国)外交部が信じているのはおそらく、(中国共産党の)将来の力であり、ワシントンと世界では説明責任と日光を恐れる不安定な政権の行動と見なされている。実に、我が国の勇敢なジャーナリストたちはこの最近の不当な扱いを名誉の印と見なすだろう」と彼は続けた。
トランプとペンス副大統領は、ウイルス封じ込めのための政権の取り組みに関して毎日最新情報を発表している。
また大統領は現在議会と共に、1兆ドルの刺激策パッケージに取り組んでおり、それにはパンデミックのせいで悪影響を受けている大小の企業に対する数千億ドルの支援も含まれている。