<引用元:ジューディシャル・ウォッチ 2018.12.6>
(ワシントンDC)ジューディシャル・ウォッチは本日次のことを発表した。米国連邦地方裁判所のロイス・ランバース判事は、判決の中で米国国務省と司法省の両者を非難し、両政府機関に対して、ヒラリー・クリントンが個人のメールシステムを使用することで情報公開法(FOIA)を回避しようとしたかどうか、また国務省が同メールシステムに対する認識を公開せずに「不誠実」な行動を取ったかどうか、についての開示手続きに対するスケジュールを、ジューディシャル・ウォッチと共に提案された通り提出するよう命令した。判決はベンガジのテロ攻撃事件に関連するFOIA訴訟で出されたものだ。
特にランバースは以下のように判決を下した。
・・・裁判所は、(a)ヒラリー・クリントンの国務長官時代の個人メール使用がFOIAを避けるための意図的な試みであったかどうか、(b)国務省が2014年と2015年にこの訴訟を示談にしようとしたのが、不当なものであったかどうか、また、(c)国務省がジューディシャル・ウォッチの要求に対応した記録を適切に探したかどうか、について開示の計画を立てるために、当事者が面談し協議することを命じる。
ランバースは略式意見の中で、クリントンの個人メールシステム利用のことを、「政府の透明性に対する最も憂慮すべき違反の1つ」と呼んだ。
・・・彼(バラク・オバマ大統領)の国務省と司法省は不足だった。余りにも不足だったため、裁判所は彼らが誠実に行動しているかどうか、今でも疑問に思っている。ヒラリー・クリントンはこの高尚な目的(オバマは透明性のための基準を発表した)を妨害するために、自身の個人メールを国務省として使用したのか?国務省がこの2014年のFOIA訴訟を示談にしようとしたのは、クリントンの行方不明のメールを探すのを―またその存在を公開することを―避けようという取り組みだったのか?そして国務省は果たしてこの訴訟で適切に記録を探してきたのか?
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国務省が調停交渉中に、不完全な調査を法的に妥当なものとしてなおざりにしようとしたのは、良くても、無能力から生じた怠慢だった。最悪の場合は、国務省と司法省の職員が、クリントンに対する公開監査を断念させ、FOIAを回避し、この裁判所を騙すために共謀したということだ。
ランバースは、司法省に注意を向けてこう書いた。
現在の司法省は事態を悪化させた。政府が最後に出廷した時、弁護士は「我々がジューディシャル・ウォッチや法廷を欺いたというのはいずれも事実に反する」と主張した。「でたらめな話」だと訴えられた時、弁護士は強く否定し、完全に公正であると断言した。最初の調査が不適切であったことを国務省が隠した理由を尋ねられると、弁護士は、ジューディシャル・ウォッチの要求に最初に対応した職員は、クリントンのメールが行方不明であることに気付いておらず、「何が起きているか解明する」のに2カ月かかったと主張した。弁護士の回答は信じがたい。
裁判所は、クリントンのメールに対するジューディシャル・ウォッチのベンガジFOIA請求への政府の回答に「悪意のある振る舞い」がうかがえるため、開示手続きを許可した。
ヒラリー・クリントンが、ベンガジ事件の直後すぐにテロ攻撃だと認識した(ジューディシャル・ウォッチの訴訟の結果発覚した)メールを引用し、ランバース判事はこう尋ねた。
国務省は、その後の異議申し立てが不首尾に終わったオバマ政権の主張と食い違って、クリントンがベンガジ事件のことを事件発生から数時間後にテロだとみなしていたことを知っていたのか?
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同省は単に発覚されることを恐れただけだったのか?それとも国務省の不手際は、官僚的なお役所仕事と意思疎通の失敗による不運な結果でしかなかったのか?省の整合性を守り、政府が透明性と法の支配に全力で取り組んでいることをアメリカ国民に再確認するために、この疑惑を悪化させるのを容認することはできない。
ジューディシャル・ウォッチのトム・フィットンは次のように話した。
「歴史的な判決は、多くのアメリカ人にとって、ヒラリー・クリントンのメールスキャンダルと政府の腐敗に対する懸念を引き起こすものだ。ジューディシャル・ウォッチは、クリントンのメール問題に対する入念な開示手続きが行われることを期待しており、司法省と国務省が、ランバース判事の批判を受け入れ、この裁判所が命じた開示手続きを妨害するのではなく、これに協力することを望む」