＜引用元：デイリー・シグナル 2018.12.10＞
トランプ政権は、今後2年間に2000万ドル（約22億7千万円）を投じて、人工妊娠中絶された胎児の組織を研究目的で利用することに対する効果的な代替策を見つけ出そうとしている。
保険福祉省が10日に発表したのは、政権が9月にカリフォルニアに拠点のあるアドバンスト・バイオサイエンス・リソース（Advanced Bioscience Resources Inc）との政府の契約を終了してからのことだ。
保険福祉省のケイトリン・オークリー報道官は、予め準備された声明を次のように発表した。
「我々はプロ・ライフ、プロ・サイエンスの政権だ。つまり我々は、胎児の組織を利用した新しい治療法の医学的研究と検査がそこに内在する道徳的、倫理的問題を提起していることを理解しているということだ」食料医薬品局（FDA）がアドバンスト・バイオサイエンス・リソースとの契約を更新したというニュースの後、45のプロ・ライフ団体が保健福祉省のアレックス・アザー長官に対して書簡を送り、「FDAが連邦政府の税金を使用して、人工中絶された赤ちゃんの身体の一部分に対する需要を助長することは、全く受け入れられない」と主張した。
保険福祉省はすぐに、契約を破棄したと発表していた。10日の発表はさらなる前進を示すものだ。
オークリーはこう話した。
「これは我々が、新発見によって治療法や生活の質の改善の結果を生んでいるNIH（国立衛生研究所）の業績を重要視しているということも意味している。アザー長官が検証を指揮し、我々は最大限の深刻さと関心をもってそれに対処している」NIHは10日に、新たな財政支援発表を打ち出すつもりであるという予告を発表した。杯発育やヒト生物学の他の側面を正確に形成するためには使用可能だが、人工妊娠中絶で得られた胎児の組織の利用には依存しない、ヒト組織モデルの発達と改善のための応用を勧めるものだ。
NIHは、生物医学研究で、ヒト胎児の組織の使用に代わるモデルを開発するための研究に資金を供給する。
オークリーは次のように話した。
「検査プロトコルを作り上げるためにヒト胎児の組織を提供するという、アドバンスト・バイオサイエンス・リソースと食料医薬品局の間の契約を近頃検証したが、保健福祉省は、契約に胎児組織の研究に適用できる適切な保護策が含まれ、他の全ての調達必要条件に合致することを十分に確証できなかった」「結果として、保健福祉省は現在、調達とヒト胎児組織研究の法律と規制に対する順守を確認するために、ヒト胎児が含まれる全ての取得に対する監査を実施している」と彼女は話した。
新しい発表は前向きな一歩だと、ヘリテージ財団研究員のメラニー・イスラエルは述べた。
「連邦政府は良い科学を促進し、罪のない人命を尊重すべきだ。この2つの原則は相互に矛盾するものではなく、保健福祉省はそれに従って前進しなければならない」と、イスラエルはデイリー・シグナルに話した。
また発表は、胎児組織研究に対する政府援助を止めれば、「HIVに対する治療法発見」に対する研究を妨げることになる、という主流メディアからの辛辣な非難の中で行われたものだ。
（以下略）
