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ロシア疑惑捜査の正当性にさらなる疑問符

投稿日:2018年5月5日

今週末、トランプ大統領とその周辺によるロシアとの共謀疑惑に対する捜査に、さらなる疑問を投げかけるような出来事が起きた。トランプ陣営の元スタッフ、ポール・マナフォート氏と、元国家安全保障問題担当大統領補佐官のマイケル・フリン氏に対する起訴をめぐる問題だ。

まず、FOXニュースが5月4日に伝えた記事、「Federal judge accuses Mueller’s team of ‘lying,’ trying to target Trump: ‘C’mon man!’」から引用する。

連邦判事は4日、トランプ氏の元選挙対策本部長であったポール・マナフォート氏の審理で、ロバート・モラー特別カウンセルのチームを厳しく非難した。判事は、彼らが捜査範囲について嘘をつき、「拘束力のない権限」を追及しており、大統領を失脚させることのほうにより関心を持っていると示唆した。

米連邦地裁判事のT.S.エリス(3世)氏はモラーのチームにこう語った。「あなたたちは、マナフォート氏のことにはあまり関心がない。本当に関心があるのは、トランプ氏や弾劾とかそういったことに行きつくようにするために、マナフォート氏がどのような情報を提供できるか、ということだ」

争点となったのは、マナフォート氏の弁護士の主張で、モラー氏の捜査チームにはマナフォート氏を起訴する権限がないというものだ。

特別カウンセルは、ロッド・ローゼンスタイン司法副長官が、2017年5月2日にモラー氏をこの捜査に任命した際の手紙の中で、幅広い権限を付与したのだと主張している。しかし捜査チームが、司法省がそれ以前に捜査した情報を利用していることが発覚した後、エリス氏はその情報が特別カウンセルの捜査で「生じた」ものではなく、ゆえにその捜査の範囲を超えている可能性があると述べた。

「誰に対しても、拘束力のない権限を持たせることは望まない」と判事は話した。

モラー氏のチームは次のように述べている。権限は2017年8月の捜査範囲に関するメモを含む文書に記載されているが、公開することのできない継続中の捜査と国家安全保障問題が含まれるので、権限の中には実際機密の内容があるというのだ。

エリス氏は納得せず、面白がっているようだった。

判事は特別カウンセル側の主張を要約した。「捜査はこういう内容だと言ったが、それには縛られておらず、しかも嘘をついていた」という話だと。

判事は、NFLのアナウンサーがよく使う驚きの言葉を真似して、「おいおい、冗談だろ!(C’mon man!)」と言って見せた。

エリス判事は政府に対し、2週間以内に捜査範囲を示す文書を提出するよう要求したという。

一方、フリン氏が起訴され有罪を認めることになったのは、FBI捜査員に虚偽の供述を行ったとされたためであったが、FBI前長官のジェームズ・コミー氏が議会証言で、フリン氏が故意に嘘の供述をしたとは考えていなかったと述べていたことが、新たに黒塗りが解除された下院情報委員会のレポートで裏付けられたという。(関連:モラーのロシア人起訴はフリン前補佐官に対する新展開の前触れか?2/20公開

これについては、同じく4日にFOXニュースが伝えた記事から引用する。

FOXニュースが4日に入手した新たなバージョンのレポートではこう記されている。「コミー長官は委員会に対して、『捜査員は・・・物理的に騙そうとする兆候を認めていなかった。態度、声の調子、抑揚、視線の変化も認めなかった。彼がそれと知りながら自分たちに嘘をついていることを示すようなものは、何もなかった』と証言した」

また、コミー氏が最近自らの本の宣伝キャンペーン中に話した内容と、明らかに食い違っていることも指摘されている。

コミー氏は、自らの新しい本の宣伝キャンペーン中に、フリン氏についての証言が誤解されていると示唆した。

コミー氏は先週、FOXニュースの「Special Report」に出演してこう話した。「いや、私はそれが報道されているのを見た」「私が話したことを誰かが誤解したのだ。そう思っていなかったし、そう言ってもいない」

しかし、下院の報告書では、当時のFBI副長官のアンドリュー・マッケイブ氏もフリン氏の聴取でFBIが「騙そうという意図を認識」していなかったとしている。

(中略)

それからマッケイブ氏は、「(フリン氏を)聴取した2名は、彼が嘘をついているとは考えておらず、虚偽の供述として十分に立件できる発端とはならない」と認めていた。

フリン氏に対する判決の言い渡しは、5月に延期されていたが、モラー氏は更に2カ月先に再延期している。

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