前国家安全保障担当補佐官のマイケル・フリン氏が、FBIに対する偽証を認めたのは昨年12月のことだった。しかし、複数の報道によると当時FBIはフリン氏が偽証したとは見なしていなかったのだ。
ワシントン・エグザミナーのバイロン・ヨーク氏は、2月12日の記事の中で、驚くべき事実を明らかにしている。
それによると、ジェームズ・コミーFBI元長官は昨年3月に議員に対して、フリン氏の聴取を行った捜査員は彼が偽証しているとも、供述の矛盾点が意図的であるとも考えておらず、罪には問われないと考えていたと答えていた。
フリン氏に対する聴取は事前の連絡もなく行われ、弁護士を呼ぶこともできなかった。
またヨーク氏は、その当時フリン氏を追い込もうとしていたのはサリー・イエーツ前司法長官代理だったことを示唆している。イエーツ氏はオバマ政権からの留任者であり、その後トランプ大統領の入国禁止大統領令に反発して解任されたことでも有名になった。
イエーツ氏は、218年前にできたローガン法という誰も適用されたことのない法律を根拠に、フリン氏のロシア大使との接触に違法性があると訴え続けていたのだという。
では、すでに自ら有罪を認めたフリン氏の判決が覆ることはあるのだろうか?これについても、非常に興味深い情報がある。
ヨーク氏が上の記事を書いた翌日、ナショナル・レビューのアンドリュー・マッカーシー氏が書いた記事だ。
これによると、フリン氏の事件を担当していた判事が「不思議なことに」忌避し、エメット・G・サリバン判事が引き継ぐことになった。そしてサリバン氏がロバート・モラー特別顧問に対して命令したのが、フリン氏に有利な証拠を全てフリン氏に提供しろというものだったのだ。
フェデラリストのマーゴット・クリーブランド氏は、2月19日に、“How A Plea Reversal From Michael Flynn Could Uncover More Federal Corruption”というタイトルで興味深い記事を書いている。
日本語訳すると、「マイケル・フリンが有罪取り消しとなれば、政府の腐敗がさらに暴露されるだろう」という衝撃的なものだ。
この記事によると、サリバン判事は2月16日に新たな命令を発行しており、政府の不正に基づきフリン氏が有罪認定を撤回する可能性が浮上しているということだ。
クリーブランド氏によると、今回の修正された命令の違いはわずかなものであるが、重大なものだあるという。追加された文では、「有罪交渉の間の、政府が保有する無罪を証明するすべての証拠の提示を含めて」被告人の罪や罰に対する証拠を提示する義務を政府が負うことを明記している。
最後に、このフリン氏をめぐる動きを、先週モラー特別顧問が選挙に対する干渉を行ったとしてロシアの個人と企業を起訴したことと関連付ける意見を紹介したい。
こちらのAmerican Thinkerの記事では、「モラーはフリンを失ったので、ロシア人を起訴した」と結論付けている。つまり、フリン氏の起訴が危うくなったので、捜査を正当化するために発表したのではないかという推測だ。
フリン氏の判決は5月に延期されている。発表されたのは例のFISAメモ公開の直前のことだった。今後判決がどのような結果になるのか注目されるところだ。