<引用元:ワシントン・フリービーコン 2017.9.4>(抄訳)
トランプ政権当局者と他の消息筋によると、米国当局は、北朝鮮が核実験を行ってから北朝鮮高官とイラン高官が会談を続けるのを注意深く監視している。消息筋は、イランが再び核兵器の実用化を目指す道に戻ることに北朝鮮が協力しているという懸念を示している。
消息筋によると、北朝鮮政府は、イランが核合意の下で制限されている内容を回避するために、イランのために不正に核物質を貯蔵し続けているということだ。
北朝鮮の議会議長は今週末(訳注:原文ままですが、元記事の時系列に混同の恐れあり。リンク先CNBC記事は8月4日のもの)、核開発が国際的に厳しい非難に晒される中、二国間の連携を強化することを目的として 10日間の日程でイランを訪問していた。その状況を米国当局は入念に監視しているということだ。
北朝鮮は核開発を進める中で、この情報をイラン高官と共有しているようだ。イランは核合意を結んでいるものの、核濃縮と研究能力の一部が制限されているに過ぎない。
イランと北朝鮮の核開発の分析に取り組む米国政府高官の話では、トランプ政権は両国の協力関係を入念に監視しており、この関係を解消させるための行動も辞さないつもりだということだ。
「この二つの圧政的な政権に分別があり、大義のために行動するように説得できるという間違った想定をしたために苦労してきました。トランプ大統領は、そのような時代はもう終わりであり、米国はイランが北朝鮮のようになるのを防ぐために必要なことを行うと明言しています」と当局者は話した。
北朝鮮の金永南(最高人民会議常任委員会委員長)は、木曜日(訳注:おそらく8月2日のことと思われます)にイランを訪れ、ハサン・ロウハーニー大統領と会談を行ったと伝えられた。この会談でのイラン側の要求は技術であり、北朝鮮側はハードカレンシーと金融資産ということのようだ。
イランには、現金と他の金融資産が豊富にある。核合意によって国際的な制裁が解かれ、新たなビジネスのチャンスが開かれたためだ。
下院外交問題委員会と国家安全保障小委員会のメンバーであるロン・デサンティス議員(共和党、フロリダ州)は、両国の結びつきが強まることは、とりわけイランが経済的に発展していることを考えると、憂慮すべき問題だと語った。
「完全にはっきりしていることは、金(正恩)がイランのようなならず者政権に対して、核技術を渡し、核開発を支援する意思があるということだ」とデサンティス氏は述べた。
「オバマとハメネイの核合意のせいで、イランには現金を豊富に持っており、喜んで核物質を買うだけの能力を持っている。米国にとって大きな脅威であり、深刻に受け止めるべきだ」とデサンティス氏は話した。
イランと北朝鮮は、10年以上に渡って核物質とノウハウを共有してきたことが、ウィキリークスの公開した情報機関の機密の通信内容で明らかになっている。これは2009年のことだった。
複数の情報筋の話によると、オバマ政権は、当時イランと北朝鮮が連携を深めるのを妨げるためにほとんど何の行動も起こさず、結果的には両国が核開発で関係を強化することになってしまったということだ。
イランを担当しているある議会外交政策顧問は、イラン核合意と同じようなやり方で新たに北朝鮮核合意を推進しようとする取り組みは無駄な努力であり、北朝鮮政府がますます核兵器のテストを公然と行うようになるだけだと述べた。
「イラン核合意を推進したのとの同じ人たちが、『北朝鮮版のイラン合意』と呼ぶものを推進しようとしている。同じグループの同じ人たち、同じ戦略だ。今週末の核実験が行われるまで、その人たちはジャーナリストに『外交にはまだ時間がある』『北朝鮮が水爆を作るまでまだ何年もかかる』、そしてもちろん『さらに圧力を加えれば戦争になる』と言っていたのだ」とその顧問は話した。