保守系WebサイトのNewsmaxは8日にある記事を発表したが、ヒラリー・クリントンに対する主張とメールサーバーの捜査が再開されたという記事に対して、妥当性を疑問視する声が多い。
「ヒラリーの司法取引」と題した記事を執筆したのは、元ニューヨーク・タイムズ・マガジン編集長のエド・クレインだ。クレインは、クリントンのメール捜査が再開されただけでなく、クリントン自身が「立件可能な犯罪を犯した」と認めれば司法取引に応じるという申し出を受けたと主張した。
クレインは、クリントンの弁護士の1人からその話を聞いたと主張している。
ニュースマックスより引用:
クリントンの弁護士によると、司法省は、ヒラリー・クリントンが国務長官時代に個人のメールシステムで機密情報を不正に取り扱ったことに対する捜査を再開した。また、法律違反の罪を認めるなら司法取引を申し出ることも検討しているということだ。
司法取引の話は先月末に、司法省の高官がクリントンの弁護士に申し出たものだ。
検察と予備的な協議をする中で、クリントンの弁護士は次のように告げられた。昨年7月にジェームズ・コミーFBI元長官がヒラリーを起訴しないと決定したにもかかわらず、司法省はメール事件を再度検証した結果、ヒラリーをいくつもの容疑で起訴するだけの十分な根拠があると考えているということだ。
司法取引では、ヒラリーは立件可能な犯罪を犯したことを認める文書に署名することが求められる。その代わりに、司法省はメール捜査に関してヒラリーを起訴しないことに同意するということだ。
また、合意内容には、司法省がそれ以外の問題の捜査を進めないということも含まれる。つまり、クリントン財団に献金したり、ビル・クリントンに法外な講演料を支払ったりした外国の政府や実業家との癒着に対する捜査のことだ。
クリントンの弁護士は、通常検察による司法取引は罪状認否においてのみ行われるものであり、ヒラリーはまだ何の犯罪の起訴も受けていないと釘を刺した。
また、クレインは、クリントンが司法取引に応じることはないだろうとも指摘した。
「アメリカ・トーク・ライブ」のミランダ・カーンとの会話の中で、クレインは、「彼女は自分がヒラリー・クリントンだということをなかなか認めないことがある。ヒラリーという女性は、自分が何か間違ったことをやったとは絶対に認めない女性だ」と述べた。
「ヒラリーが2016年の大統領選挙の敗北を、自分以外の全員のせいにしていたことは周知のことだ。だからあなたの言う通り、ヒラリーが取引に応じるような可能性はほとんど無いという意見に全く同感だ」とクラインは続けた。
クレインはクリントンの捜査についての見解を強気で強調したにもかかわらず、表現上の食い違いもあるようだ。なぜかといえば、その記事が出た後、クレインはカーンに司法省は捜査を再開したのではなく、「検討している」と述べたからだ。
「当局は真剣にこの捜査の再開を検討している。それゆえヒラリーが司法取引に応じなければ、あなたと同じように私もヒラリーが応じるとは思わないが、捜査が進められて長い時間がかけられ、見方によればトランプ大統領と選対幹部のいわゆるロシア疑惑に対する捜査と拮抗することになるだろう」