複数のメディアの記事によると、アンソニー・スカラムッチはラインス・プリーバス前首席補佐官を排除するためだけにホワイトハウス広報部長になったと言われている。
スカラムッチは31日に解任されたが、それは就任して10日後のことだった。彼の解任と同時に報道された内容があった。それは、ホワイトハウスのジャレッド・クシュナー上級顧問とトランプ大統領の娘のイヴァンカが大統領に働きかけてスカラムッチを起用させたのであり、その主な目的はプリーバスを排除することだったという話だ。
「大統領の娘のイヴァンカ・トランプとその夫のジャレッド・クシュナーが、大統領に強く勧めてスカラムッチ氏を起用させた。それは、同氏のことを共和党全国委員会の前委員長であるプリーバス氏を追い出すための手段として、またホワイトハウス内の協力者としてみなしていたためだった」とニューヨーク・タイムズは報道している。
「ジャレッドとイヴァンカはスカラムッチを起用するように協力した。その主な目的はラインス・プリーバスを排除することだった」と、マイク・アレンはAxiosで報道している。「それが彼の主要な(唯一のという意見もあるだろうが)職務だったのだ」
また彼は詳しい記事を追加している。「クシュナーとイヴァンカがスカラムッチを起用させたのは、ラインス・プリーバスを失脚させるための手段として使うためだった。スカラムッチは、プリーバスを政権中枢から追いやるための道具として利用された。ジャレッドとイヴァンカに詳しい消息筋の話では、彼らはケリーを完全に支持しており、その指示に従うつもりだということだ。二人はスカラムッチが The New Yorkerにコメントした内容に苛立っていたが、彼らの見方ではラインスを失脚させるという一番の目的は果たしたということだ」
バズフィードの記者、マシュー・ゼイトリンは、その説をさらに一歩踏み込んで解説した。「ジャレッドとイヴァンカの考え方に詳しい人たちによると、計画的にスカラムッチを起用し、彼にプリーバスをクビにさせ、それで自分もクビになるようにしたということだ」と彼はツイートした。
スカラムッチの解任は新しい首席補佐官であるジョン・ケリーの要望で実行された。ケリーがその存在感を示しているのは、就任初日にそれを実行したためだ。ケリーがスカラムッチに不意打ちを食らわせたのは、ほとんど宣誓直後のことだった。
ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官は、「スカラムッチはジョン・ケリー首席補佐官がまっさらな状態から独自のチームを編成することができるのであれば、それが最善だと思っている」と、ホワイトハウスが発表した声明で述べた。