ドナルド・トランプ・ジュニアは、火曜夜のFOXニュース「ハニティ」の独占インタビューで、彼が父親の選挙運動中の2016年6月にロシアの弁護士と会談したとき、(今考えると)「少し違った行動を取っていいただろう」という認識を示した。
「これはロシア騒動の前のことです。これはロシアの騒ぎの前のことでした。それは問題ではなかったし、この9カ月、10カ月うまくいっていたのでこの時点で自分のサイレンが鳴りだしたり、自分のアンテナが伸びたりすることはないと思っていました」とトランプ・ジュニアはショーン・ハニティに語った。
しかしながら、大統領の長男はまた、「みなさんがこのことを調べまくるまで自分でも忘れていました。あの20分間はまったくの時間の無駄でした」と述べて、その会談のことを「何の価値もないもの」だったと説明した。
そのインタビューは、ドナルド・トランプ・ジュニアがナタリア・ベセルニツカヤとの会談を調整した音楽宣伝担当者のロブ・ゴールドストーンとの「すべてのメールでのやりとり」をツイッターに投稿してから初めての声明となった。
ゴールドストーンはメッセージの一つの中でトランプ・ジュニアに、ロシアの政府当局者が「ロシアとロシア政府のトランプ氏に対する支持」の一環として「ヒラリー(クリントン)に不利益になるいくつかの公式文書」を提供しようとしていると言っていた。
トランプ・ジュニアのメールでの返信には「あなたの言う通りなら大歓迎だ」という言葉があった。
「私は人々が長い間過少に報告していたと思われるスキャンダルについて読んでいました。ですからその中の一つと関係するものかもしれないと考えたのです」とトランプ・ジュニアは、ゴールドストーンのメールに対する彼の受け止めについての質問に対してハニティに答えた。「信頼性があるかどうか分かりませんでした。その背後に何かあるかどうかも分かりませんでした。私はその情報を保証できません。誰かが私にメールを送りました。誰かが送ってくるものを避けることはできません。私はそれを読んで、それに応じて返事を書いたのです」
そのベセルニツカヤとの会談に当時のトランプ陣営選対本部長のポール・マナフォートと、トランプの義理の息子で上級顧問のジャレッド・クシュナーも参加していたというニューヨーク・タイムズの詳細の記事が立て続けに出た後で、トランプ・ジュニアはそのメッセージを投稿した。
「私にとってこれは政敵に対する調査でした。彼らは何か、私が聞いていた全部の話に対する具体的な証拠を持っているかもしれない・・・それで私はそれを聞いてみたいと思いました。しかし、実際それはとりとめのないもので、明らかにそのような会談ではなかったのです」とトランプ・ジュニアは述べた。
トランプ・ジュニアは、約20分ほど続いたその会談の後、ゴールドストーンが時間を無駄にしたことを謝罪したと述べた。
「彼はおそらくその会談を実現するために大げさにそのメールで誇張していたということだと思います。結局、本来想定していたことについてはおそらく誇大広告のようなものだったのでしょう」とトランプ・ジュニアは語った。
NYタイムズは、トランプ・ジュニアがメールの画像をツイートしたのは「NYタイムズがメールの内容を公開しようとしていると聞かされて」からのことだと主張した。
トランプ・ジュニアは、会談を行うまでベセルニツカヤについて知らなかったと述べており、彼女は火曜日の朝、NBCニュースに「ヒラリー・クリントンについての不利な、また秘密の情報をまったく」持っていなかったと述べ、「そのようなものを手に入れようと思ったことは全くありません」と付け加えた。
トランプ・ジュニアはベセルニツカヤのインタビューに対する受け止めを尋ねられると、「彼女は私が情報を強く求めていたと語っていたので少し驚きましたが、メールから分かるように会談の口実は、『我々は情報を持っている』ということでした」と述べた。
トランプ・ジュニアとゴールドストーンのメールの中には、いわゆるロシアによる米国大統領選挙に対する干渉について大統領の息子が知らされたという証拠は全く含まれていない。
トランプ大統領は火曜日の午後、トランプ・ジュニアを「質の高い人間」と呼び、「彼の透明性を称賛する」と述べて、メールのやりとりを公表するという息子の決断を支持する声明を発表した。大統領の法律顧問は、トランプ本人はその会談について知らなかったし、参加してもいないと繰り返し否定した。
トランプ・ジュニアはインタビューの中で、自分の父にベセルニツカヤとの会談について伝えていないと述べた。彼は「何も伝えることはありませんでした」と語った。
「この8カ月、9カ月、10カ月ずっと語られているロシアについてのヒステリックで壮大な謀略の中で、事態は13カ月前とはおそらく変わっているでしょう。今思うと、もう私はもっと分かっています。しかし後知恵というのは必ず正しいものです」とトランプ・ジュニアは結論付けた。