ジェームズ・コミーFBI前長官は上院の議会証言で、当時の国家安全保障担当補佐官、マイケル・フリンを捜査から放免させるよう「指示」を与えていたと訴えた。それは、コミーと民主党がこの件で特別検察官が任命されることを望んだおもな理由の1つであり、実際に任命が行われた。しかし、その特別検察官のロバート・ミュラー(またはモラー)FBI元長官は、テキサス州ウェーコでのブランチ・ダビディアン教徒の死亡に関する2011年の書籍の中で、まったく同じことをやっていたとして非難されていたのだ。
コミーは、大統領が彼に個人的に「あなたがフリンを放っておいてくれることを希望する。彼は良い男だ。これを放っておいてくれると良いが」と語ったと主張した。FBI前長官は、それを大統領からの指示として受け止めたと証言した。
ジョージア州のボブ・バー元議員によると、ミュラー特別検察官は、1993年にテキサス州ウェーコで起きた立て籠もり事件に対する1995年の議会調査の際に、彼にほとんど同じことを語っていたということだ。この事件ではブランチ・ダビディアンというカルトのメンバー76名が死亡する結果となっていた。
バー氏は、2011年に書いた本、「The Meaning of Is: The Squandered Impeachment and Wasted Legacy of William Jefferson Clinton」の中で、当時司法省で勤務していたミュラーとの電話での会話を詳述しており、その中でミュラーはバー氏に「この人たちにあまり厳しく」しないよう求めていた。
バー氏はミュラーが「ボブ、この人たちにあまり厳しくしないでくれ。我々も知っている人がほとんどだし、彼らは良い人たちだ」と語ったと詳述している。
ミュラーはこの本が書かれたときには公職から離れていたため当時注目されることはなかった。
ミュラーは2001年から2013年までFBI長官を務めた。