上院司法委員会のチャック・グラスリー委員長(共和党、アイオワ州)は木曜日に、トランプ大統領がジェームズ・コミーFBI前長官に宛てた手紙の中で、自分がFBIの捜査対象となっていなかったとする主張が正しいことを認めた。
グラスリーは、彼と委員会幹部のダイアン・フェインスタイン(民主党、カリフォルニア州)が先週コミーと面談した際、様々な捜査の対象が誰であるかについて報告を受けたと委員会の幹部ミーティングの中で説明していた。
「フェインスタイン上院議員と私は、大統領の話と矛盾した内容は何も聞いていませんでした」と彼は述べた。
グラスリーの発言に続いてフェインスタインは、「あなたが話してくれたことに心から感謝します。それは非常に正確であり、私達は報告を受けたのです」と述べた。
コミーが彼らに報告した少し後でグラスリーは、(当時の)FBI長官はもっと透明性を持つべきだとツイートしたと語った。
「私は、フェインスタイン上院議員と私にFBIが大統領に対して捜査をしているか否かについて彼が語ったことを、彼は世間に伝えるべきだと言ったのです」と彼は述べた。
「コミー氏はもうFBI長官ではありません。しかし、なおFBIは私の忠告に従うべきです。大統領を捜査しているのか否かを世間に正式に発表すべきです。これを明確にしていなかったから憶測がはびこってしまったのです」
先週の司法委員会の公聴会で、コミーは大統領が捜査対象となっているかどうか明言することを拒否し、そうすることで他の誰が捜査対象であるのか否か答えなければならないという危険な道に踏み込んでしまうと言っていた。
「彼があのような立場を取った理由は理解しています。しかし、少なくとも大統領と政府高官に関する場合は同意しません。アメリカ国民は、政府高官が目下の犯罪や情報活動の捜査対象となっているのかどうか当然知るべきです」とグラスリーは述べた。
トランプがコミーを突然解任した後、憶測は水曜日に過熱状態となった。コミーに対する解任を発表するトランプの手紙の中で、彼は「私が捜査対象でないことをそれぞれ異なる3回の機会に知らせてくれたことに心から感謝しています」と書いた。
グラスリーは、FBIが大統領を捜査対象としているという根拠のない憶測は「無責任で根拠がないだけでなく」、民主主義制度おけるアメリカ社会の信頼を損なうというロシアの策略にはまることになると述べた。
またグラスリーは、ロシアの選挙干渉に対するFBIの捜査において委員会が更に行動する前に、他の委員会のメンバーが「本当に何が起きているのか」についてFBIから報告を受けることを提案した。
「たぶんそれが今までのいくつかの根拠のない発言を和らげるのに役立つことでしょう」と彼は述べた。