<引用元:デイリー・コーラー 2021.2.27>
1月6日の議事堂暴動の直後にポール・アービング前警備局長は、アービングの下院管理委員会との会話を直接知る3人の消息筋によると、ナンシー・ペロシ下院議長とその事務所との以前の会話が自身の「意思決定をかき回したもの」にいかに影響したかを思い起こして下院管理委員会に語っていた。
ペロシの事務所は以前、州兵がキャピトル・グラウンズに立ち入らないようアービングに強調していた、とアービングは下院管理委員会に述べていたという。その会話は「世論」を中心としたもので、1月6日の暴動より数カ月前のものだった。当時市民の暴動のために連邦政府の要員を派遣するのは民主党や連邦議会の多くの議員にとって不人気なことだった。
3人の消息筋は、1月6日の警備状況がどのように展開していたかに対するさらなる証言に水を差す懸念を引き合いにし、匿名という条件で本紙にその会話のことを認めた。会話が正確なものであれば、アービングとスティーブン・サンド前議会警察長官の両名が辞任する結果となった警備の失敗において、ペロシの事務所が果たした役割に関して疑問が提起される。ペロシの副補佐官のドリュー・ハミルは本紙に対する声明で疑惑を否定しなかった。
「議長事務所は、事務所が1月6日以前に州兵の要請に関して相談も連絡もしなかったことを公に繰り返し言明しています。それは上院委員会でのアービング前警備局長の宣誓証言によっても確認されています。議長は警備の専門家が警備の決定を行い、そうした決定に関して指示を受けるべきだと考えています」とハミルは述べた。
「下院管理委員会の共和党幹部メンバーであるデイビスは、1月6日前に警備の準備について説明を受けたのに彼が持っていたであろう警備の懸念に対処するための措置を何も取らなかったというのが我々の理解です」と彼は結論付けた。
警備局長(SAA)は下院議長によって選ばれ議長から指示を受ける。警備局長は合衆国議事堂警察を監督する組織である議事堂警察委員会で投票権を持つ3人の委員の1人だ。アービング前SAAが1月6日の議事堂暴動を調査する23日の上院公聴会で行った宣誓証言は、事件の正確な時系列についてさらに疑問投げかけている。
アービングは州兵を動かすというサンドからの公式な要請を1月6日の午後2時以降に受けたと証言した。その上、上院国土安全保障・規則委員会での証言によれば、ミズーリ州のジョシュ・ホーリー共和党上院議員が要請を「指揮系統に」進めるべきかと尋ねた際に、アービングは「いいえ」と答えた。
ニューヨーク・タイムズは以前、議長事務所は午後1時43分頃に州兵が許可されたことを確認したと報じた。CNNによると、サンドは午後1時9分ごろに州兵からの支援を求める要求をアービングに送ったと述べた。アービングはその件について午後2時以降に連絡を受けたと述べた、とアクシオスは報じた。消息筋は、アービングは午後2時以降に要求を受けたのにどうしてペロシが午後1時43分に要求を許可したのかと疑問を示した。
「アービングが宣誓証言した時系列を信じるとすれば、どうすれば要請を受ける20分前に議長の許可を求めることができるのだろうか?」とある消息筋は本紙に語った。
「また要請を指揮系統に進める必要はなかったという宣誓証言を信じるなら、なぜ議長事務所は彼がそれを実行したと認めたのだろうか?」と消息筋は続けた。
会話に詳しい別の消息筋は本紙に「アービングはペロシをかばっている。間違いない」と述べた。
本紙はSAA事務所に話の正確な詳細について連絡したが回答はなかった。