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フリン、そして政治的な物語の解剖

投稿日:2020年5月12日

<引用元:ナショナル・レビュー 2020.5.9>アンドリュー・C・マッカーシー氏による寄稿

オバマ政権高官とFBIは、「ロシア共謀」の物語をでっち上げるために共謀した

オバマの司法省が役目を怠っていた一方で、FBIは、マイケル・フリンの捜査についてオバマのホワイトハウスと非常に緊密に連携していた。それが、フリンの起訴から手を引くというビル・バー司法長官による7日の決定で浮上した、最も意義深い点の1つだ。フリンはつかの間、トランプ大統領の最初の国家安全保障担当補佐官を務めた。フリンは、ロバート・モラー特別検察官が2017年末に起訴した虚偽供述の容疑に対する有罪答弁を撤回しようとしていた。

2016年12月にトランプの政権移行チームに従事する中で、フリンはロシアのセルゲイ・キスリャク大使と会談し、政府がその会話を傍受した(キスリャクのような、ロシア政府の工作員は常にFBIなどの米国情報機関に監視されているためだ)。フリンとキスリャクが話し合った話題の中には、オバマ大統領が発表したばかりの、ロシアに課した制裁に関するものもあった。

こうした会話があったことは3年以上前から―今も正体不明の政府高官が、ワシントン・ポストにその機密情報をリークしてからずっと―分かっていたことだ。ほぼ同じ期間、FBIはフリンとキスリャクの会話について、それが行われた直後に知っていたことも分かっていた。今週初めて分かったことは、当時のイェーツ司法長官代行が蚊帳の外に置かれていたということだ。彼女は1週間近く後になってから、その会話について知るようになった―ほかでもないオバマ大統領から聞かされて。

これは2017年1月5日のホワイトハウス会議でのことだった。その日、主要情報機関の幹部は、ロシアの選挙干渉に対する評価についてオバマ政権ホワイトハウスの高官に説明していた。主要説明の後、大統領はイェーツとジェームズ・コミーFBI長官に残って自分との会議に参加するよう求めた。バイデン副大統領とスーザン・ライス国家安全保障担当補佐官も一緒だった。イェーツは、オバマが「フリンに関する情報」とキスリャクとの会話を「知っていた」と説明した時に面食らった。彼女が驚いたのは、後に捜査官に語った話では、「大統領が何の話をしているか見当もつかなかった」からだった。

イェーツは、オバマ大統領とFBIのコミー長官とのやり取りを聞いて事態を飲み込む必要があった。後者は事情を完全に把握しているだけでなく、事実通りの犯罪の可能性―消滅寸前のローガン法違反―を示唆する準備までできていた。

フリンの起訴を棄却する司法省の提案に(別紙4として)添付されたFBIの報告書によると、イェーツはその後、「聞かされている情報に非常に驚いたために、それを処理しながら同時に会話に耳を傾けるのに苦労した」と述べた。

きっとこういうことだ。

イェーツが何も知らなかったのはFBIのせいではなかった。2日前、当時のFBI副長官、アンドリュー・マッケイブは、司法省の国家安全保障部長であるメアリー・マコード司法次官補にフリンとキスリャクの会話について説明していた。FBIが何をもって事態が緊急だと判断したのかは見たところ不明だが、マコードはホワイトハウスでの会議前に、司法長官代理に情報を伝えなかった。

FBIがとても事情に通じていたことに対するイェーツ氏の驚きは、私が以前注意を喚起していたことに対する大統領の再検討要求を引き留めていた。それが今さらに重要性を増しているようだ。

フリン中将が、就任後わずか3週間で国家安全保障担当補佐官の辞任を余儀なくされた時、ニューヨーク・タイムズはいつものように深く掘り下げ、最も優秀な7人の記者が、信頼できる消息筋に詳細を強く求めた。それは並外れた記事だった。フリンのキスリャクとの会話については、FBIがオバマ大統領の側近とリアルタイムで協議しながら捜査していたと―まるで完全に事実に即しているかのように―詳述していたのだ。

オバマの補佐官らはフリン氏のキスリャク氏との会話に関して、FBIから個別に話を聞いていた。キスリャク氏の電話は、ロシアの外交官を追跡する米国情報機関が常に監視していた。オバマの補佐官らは、次期(トランプ)チームとモスクワの間に秘密の取引があるのかもしれないと疑いを深めた。それは200年前に作られ、めったに執行されたことのないローガン法に違反する恐れがあった。民間人が米国と係争中の外国勢力と交渉することを禁じる法律だ。

興味深い。FBIはオバマの「補佐官」にフリンのキスリャクとの会話について話している。これと、ロシアの独裁者、ウラジミール・プーチンがオバマの課した制裁に報復しなかったことへの驚きとの間に、オバマの「補佐官」はトランプとロシア政府の間の存在しない協定をひねり出した―共謀だ!そして彼らはすでに、フリンをローガン法で捕らえることを検討していた・・・時代遅れで憲法違反の、ジョン・アダムズ政権の名残であり、司法省の歴史上一度も起訴が行われたことのない法律だ(最後の事件は1852年のことだったようだが、司法省が設立されたのはその18年後だ)。

誰がそれを思いついたのだろうか?マコード氏(聴取は司法省のフリン棄却提案の別紙3にある)はその後、ローガン法のビラの出所はオバマ政権の国家情報長官、ジェームズ・クラッパーの事務所だと捜査官に述べた―具体的には、ODNIの法務部長であるボブ・リットが提案したものだ。いうまでもなく、1月5日までに、コミーはすでにオバマとその話をしていた。

フリン失脚についてニューヨーク・タイムズの記事をもう少し見てみよう。フリンのキスリャクとのやり取りの法的分析のために、大統領の側近は司法省でなくFBIに相談していた。

オバマ政権高官はFBIに、電話で交換条件が話し合われたかどうか尋ねたが、返ってきた回答はノーだった、というのが高官の1人の話だ。他の人と同様に匿名を条件に、細心の注意を要する会話内容を語った。制裁の話題は出たが取引はなかった、という話だった。

つまり不正はなかった。それとは反対に、次期国家安全保障担当補佐官は、ロシアのカウンターパートに高まる緊張を抑えるよう政府への働きかけを要求していた。それは我々が米国の外交官なら誰にもやって欲しいと思うことだ。「取引はなかった。」制裁の話が出ることは出たが、課されたばかりだったので予想通りのことであり、フリンはどのような形でもロシア政府の便宜を図るような合意をしなかった。

だが見て欲しい。それらは現にあった事実だ。実際に起こったことを誰が気にかけるだろうか?重要なことは、「オバマの補佐官」とFBIの共同制作者がどのように想像できるかだということだと判明した。つまり、トランプがロシアと共謀したに違いない、さもなければプーチンが報復しただろうと我々が結論付けたのだから、と。

これはFBIにとって今に始まったことではなかった。思い出してくれ。その時点で彼らはすでに、FISA裁判所で裁判官に(またその時期に、令状の更新のための作業に戻ろうとしていたが)、ドナルド・トランプ選挙陣営のメンバーがプーチン政権と「共謀を画策」していると思う、と話している。その証拠は?スティール文書―民主党とクリントン陣営がスポンサーとなった裏付けのないプロパガンダで、すでにナンセンスだと分かるには測り知れない理由があるものだ。

一方、イェーツの指揮の下で、司法省はFISA令状のスティール文書への依存に関して大きな留保があったが、敢えて飲み込んでそれに従った。司法省はフリン捜査の根拠としてローガン法に大きな留保があったが、イェーツは驚きの余りホワイトハウスでの会議で口を開くことができなかった。司法省は、フリンとキスリャクの会話についてトランプのホワイトハウスにコミーから警告させたかったが、FBIは断った・・・そしてイェーツは何もしなかった。数日の一時しのぎの後、彼女がついに強く反対しようと決心した時には、コミーは彼女に、すでに無許可でフリンに対する電撃聴取を行うために捜査員を派遣したと伝えていた。イェーツは「あぜんとした」とマコードは振り返っている。

マコードの言葉を再び引用すると、司法省は「驚愕」することに多くの時間を費やしていたようだ。だが結局はいつも共謀の流れに従うのだった。一方FBIは、強力な権限を持ってつけあがり、名目上は上位にある存在を悠々と負かした。

それではオバマ大統領は、このFBIと「補佐官」からの理論立てから何を作り上げたのだろうか?興味深いことに、オバマの上級補佐官であるスーザン・ライスは、最終的に辞任する際、トランプが就任した直後に最後の公職としての行動として、1月5日の会議でのオバマの指示を記録するメールを―事後15日で―作成することに決めたのだった。

オバマ大統領は、我々が次期(トランプ)チームと関わり合う際に、ロシアに関して完全に情報を共有できない理由があるかどうかを確認するよう、十分意識して欲しいと述べた。

うーん、これは「トランプとその子分たちがロシア政府と共謀しているかもしれない」という理由だろうか?

オバマのホワイトハウスと情報機関が、政治的な話を・・・何もないところからでっち上げていたと、そう考えてもおかしくないだろう。

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