<引用元:FOXニュース 2019.12.31>
トランプ大統領は12月31日にバグダッドの米国大使館への侵入があった後、イランに「とても大きな代償を支払うことになる!」と警告した。
「イランは我々のどの施設であっても、失われた人命や被った被害に対し完全に責任を負うことになる。彼らは大きな代償を支払うだろう!これは警告ではなく脅しだ。新年おめでとう!」とトランプは31日午後にツイートした。
トランプは、数十人のイラクのシーア派民兵とその支持者が米国大使館に侵入して、玄関を破壊して受付用の場所に放火した襲撃事件をイランの責任だとして非難した。ここ数年で最悪の大使館襲撃事件の1つだ。
被害者が出たという報告はなかった。国務省は米国人職員は全員安全であり、大使館から避難する計画はないと発表した。政府は大使館を守るためにさらに兵士を送る計画だ。
ある国防省当局者は、警備を強化するために100人の海兵隊員が大使館に送られたとFOXニュースに語った。米軍のアパッチ武装ヘリコプターも大使館上空を飛行し、「威嚇飛行」で閃光弾を落として群衆を追い払おうと試みた。マーク・エスパー国防長官はその後、追加の軍隊が送られていることを認めており、軍はそれらの部隊がクウェートから展開される様子を公開した。
襲撃があったのは、米国が29日に空爆を行い、イランが支援するイラクの民兵組織、カターイブ・ヒズボラの兵士25名を殺害してからのことだった。米軍は、イラク軍基地に対する先週のロケット攻撃で、米国の請負業者が殺されたのは民兵のせいだとしており、空爆はそれに対する報復だとしている。
「イランは米国の請負業者を殺害し、多数に負傷を負わせた。我々は強い対応を取ったし、今後も必ずそうする。現在イランはイラクの米国大使館に対する攻撃を指揮している。彼らは完全に責任を負うことになる。その上、我々はイラクが大使館を守るために武力を行使すると考えており、そのように通知を受けた!」とトランプは、フロリダ州パームビーチの自宅から31日の朝ツイートした。
トランプはフロリダの自宅で休暇を取っているが、「綿密な連絡」を受けており、国家安全保障チームから定期連絡を受けていると、ホワイトハウスのステファニー・グリシャム報道官は述べた。報道官は31日朝のトランプのツイートに込められた感情に同調した。
「大統領がいわれたように、イランはこの襲撃を指揮しており完全に責任を負うことになる。彼らの激化に対して我々がどのようにいつ対応するかは大統領が選択することになる」とグリシャムはメールでの声明で述べた。
状況はイラクと米国の関係の大きな悪化も示すものであり、地域での米国の影響力とイラクの米軍をさらに弱体化させ、イランに対する圧力行動におけるワシントンの影響力を弱める恐れがある。
イラクは、いずれも同国の同盟である米国とイランとのつながりの均衡を取ろうと苦労してきた。だが米国の空爆に対して同政府が怒りの反応を示し、抗議者が大使館にまで来るのを阻止しないと決断したとみられることは、米国・イラク関係の著しい悪化を示唆するものだった。