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Resistance (At All Costs):キンバリー・ストラッセルのホームラン(書評)

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<引用元:The American Spectator 2019.11.7>ジェフリー・ロード氏による書評

「トランプ陣営に対するFBIの前代未聞の防諜捜査から、大統領の連邦移民法に対する州の抵抗、メディアの党派偏向、そしてトランプが最高裁判事に任命したブレット・カバノーに対する誹謗中傷に至るまで、大統領の敵は規範、法的適正手続き、そして法の原則を放棄してきた」

キンバリー・ストラッセルのベストセラーとなっている新著、「Resistance (At All Costs): How Trump Haters Are Breaking America」の冒頭からの引用だ。

ウォールストリート・ジャーナルの人気コラムニストであるストラッセルは、正当に選ばれた大統領に対するこうした全ての常軌を逸した、湧き上がる憎しみが国にもたらす明らかに深刻な問題に的を絞っている。

トランプを批判することには何の問題もないのだ、とストラッセルは正しく指摘している。大統領に批判はつきものであり、そういう職務である。だが敵意に満ちたトランプ嫌悪を広めるのは全く違う話であり、「どのようなことで大統領を非難するよりも、我々の制度と法の原則をはるかに蝕むものだということが判明している」とストラッセルは書いている。

ストラッセルが書いているように、「レジスタンス」という言葉自体は歴史を通して、例えばフランスのレジスタンスがナチスドイツ占領軍と戦うために誕生したように、「占領する権力」と戦うことを目的とした運動に関連付けられている。そしてトランプ嫌悪レジスタンスがそうであるように、いったんその道を行くと、抵抗者たちは「占領者の排除に必要であればどんな行動をしても自分たちは正当化されるとみなす」。

司法省とFBIに自由に大統領選挙陣営に対するスパイ行為を働かせろ?問題ない。「裏付けのない性的暴行疑惑で」最高裁判事候補者を攻撃しろ?問題ない。「政治的報復のために弾劾手続き」を利用しろ?大したことではない。

これが「レジスタンスリーダーたちの態度であり、すでに重要な制度に害を及ぼしている」とストラッセルはいう。

確かにそうだ。そして司法省、FBI、また「主流メディア」が自分たち自身の信頼性に対して自ら負わせた、圧倒的な損害以上に突出したものはない。ストラッセルがこう指摘するように、実際に憂慮すべきものだ。

「国の非常に広い範囲の人たちが、もはや司法省やFBIが公平に司法を執行するとは信じていない、ということ。あるいはまた、2018年のアクシオス世論調査によると、米国人の72パーセントは、『従来からの主要なニュース源は、虚偽である、間違いである、または故意に誤解を与えると自分で分かっているニュースを報じている』と考えている――中でも共和党では92パーセント、無党派では79パーセントがそう考えている」ということ。

レジスタンスの攻撃は米国のまさに骨組みにまで進み続け、米国の全州が政府に対する平等な発言権を持つことを義務付ける、民主主義の中核の制度である選挙人団の廃止を要求するまでに至っている。

この攻撃が最も明白なのが連邦捜査局(FBI)だ。ストラッセルはトランプ嫌いのジェームズ・コミーが率いていたFBIに、一章全てを費やしている。その章には「J・エドガー・コミー」という全く完璧なタイトルを付けている。

その章の中でストラッセルは、コミーとトランプ嫌いのFBI官僚の一団を、完全に魚を三枚におろすようにして分析している。冒頭では不祥事の一覧を次のように挙げている。

「ジム・コミー長官:不服従で解任。アンディ・マッケイブ副長官:捜査官に虚偽供述で懲戒免職。ピーター・ストラック上級防諜捜査官:党派偏向で解雇。ジェームズ・ベーカー弁護士:転任後に辞職――リークの連邦犯罪捜査対象。これらは解雇または姿を消した十数名のFBI幹部の中の主要人物に過ぎない。ジェームズ・リビッキー首席補佐官、リサ・ページ弁護士、ビル・プリースタップ防諜課長補佐、マイケル・シュタインバッハ国家安全保障部長、FBI議会連絡責任者のグレッグ・ブラウアー、そしてマイケル・コータン広報課長補佐(33年のベテランFBI局員)も含まれている」

腐敗したFBI幹部のリストは、その程度だけでなく長さにも驚愕する。あの由緒ある組織に負わせたダメージは相当なものだ。

ストラッセルは、モラー報告書の逸話とディープステートの背後にある不正行為も掘り下げて調査している。後者について彼女は、トランプ嫌いのレジスタンスにおける様々な当事者、つまりワシントンの官僚の行為に関するこの深刻な真実に真正面から向き合っている。

「地獄では蔑まれた女の憤怒ほど恐ろしいものがないのだとすれば、ワシントンでは無視された公務員の憤怒ほど恐ろしいものはない。トランプは敵に会うためにわざわざレジスタンス集会に出向く必要はない。自分のために働いている者たちが敵だからだ」

その通り!そしてこのことは、来週アダム・シフ連邦議員がついに弾劾公聴会に着手し、選ばれた合衆国大統領ではなく、自分たちこそが米国の外交政策を動かしているという考えを深く心に刻み付けたキャリア公務員を利用するようになる時、極めて明瞭になるだろう。

ストラッセルは最後にこういう見識を示している。

「日々、トランプが民主主義を破壊していると大げさに主張しているレジスタンスリーダーと同じ数だけ、この運動が引き起こしている合法的持続的な損害に深く憂慮する、もっと寡黙で、普通の米国人が存在している」

全くその通りだ。私が講演で回っていると、自分たちの前で展開している事に全く激怒している米国人聴衆に出迎えられることが何度もある。そして間違いなく彼らは、トランプ大統領に対する攻撃を・・・自分たち自身に対する少々偽装された攻撃とみなしているのだ。

歴史は移り変わり、最終的にトランプ時代は過ぎ去る。だがこの時代で非常に重要なことは、現在の花形ジャーナリストたちが、米国の歴史上最大の政治スキャンダルとその原動力だったレジスタンス運動について、間近で誤りのない参考文献を将来の指導者に提供している、ということだ。

キンバリー・ストラッセルの「Resistance (At All Costs): How Trump Haters Are Breaking America」は、本当にそうした本の1冊――ホームランであり明らかに有益な本だ。

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