<引用元:デイリー・シグナル 2019.10.13>
シリアから米軍を撤退するという決定に対するキリスト教指導者からの批判を受けた後、ドナルド・トランプ大統領は13日、福音派が多数を占める聴衆の前でその決定を弁護した。
「今週私はシリアのキリスト教徒と他の宗教的少数派のために、5,000万ドルの支援を指示した。11日に行ったことだ」とトランプは、「Values Voter Summit」での演説中に話した。
大統領は自身の政権がこれまで、シリアの宗教的少数派に5億ドル以上支援してきたと述べた。
2年間トルコの刑務所にとらわれ、トランプ政権が交渉して解放された米国人牧師であるアンドリュー・ブランソン師は、演説前に大統領と一緒に演台に立って祈りをささげた。
「私はトルコに対して、宗教的少数派の保護と捕らえられたISIS捕虜の監視も含め、トルコが約束を果たさなければ、ブランソン牧師を解放するための交渉で行ったように迅速で強く厳しい経済制裁を課すと明言した」とトランプは話した。「そうでなければ、いいたくはないがこの牧師はまだそこにいただろう。またこれもいいたくないことだが――これはうぬぼれからのことではない――他のどの大統領であっても、あなたはまだそこにいただろう」
トランプの演説が終わってすぐにホワイトハウスは、5,000万ドルが「迫害を受けている民族的、宗教的少数派を保護するためのシリアへの安定化支援」のために使用されると詳細を発表した。支援金は、緊急シリア人権擁護者、市民社会団体、また民族的、宗教的少数派の紛争被害者を支援する和解努力に向けられることになっている。
トランプがシリアから米軍を撤退させると発表してから、クルド人とおそらくキリスト教徒が危険にさらされるため、フランクリン・グラハム師やパット・ロバートソン師のようなキリスト教指導者はトランプに再考を呼びかけた。
クルド人に関してトランプは、「彼らに国境は持たせてあげよう。だが我々自身の国境を守れていないのに、我々の軍隊がトルコとシリアの国境を今後15年間守るべきだとは思わない」と話した。
トランプはワシントンで将官たちを「非常に過大評価されている」と呼び、「軍産複合体が私を非難した」と不満を述べた。
が、大統領はハッとさせられるような調子で、亡くなった兵士の棺の帰還を迎える家族の感情的な話を回想した。
「我々はこうした戦争を続けており、その1つは19年になるが、勝つための戦いではなかった」とトランプはアフガニスタンでの紛争に言及して述べた。「ただそこに留まるために戦っている。またシリアでは、30日間いるはずだったのがもう10年になる。こうした戦争は決して終わらない」
大統領が「我々は永遠に留まることはできない。偉大な英雄たちを故郷に連れ戻す必要がある。今がその時だ」と続けると、聴衆から拍手が起こった。