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元宇宙飛行士:我々には 宇宙軍 が必要だ

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<引用元:ワシントン・ポスト 2018.8.23テリー・バーツ(Terry Virts) 著

テリー・バーツ氏は米国空軍元大佐であり、国際宇宙ステーションのコマンダーを務めた元宇宙飛行士。アーリントンにあるデータ分析企業Goviniの特別顧問を務める。

宇宙は数十年の間激しい争いが行われてきた領域だ。私はこれを個人的に裏付けられる。なぜなら私が2015年に国際宇宙ステーションのコマンダーを務めた間、2007年の中国の対衛星ミサイルのデモンストレーションによって残された残骸を避けるために、我々は宇宙船を操作する必要があったからだ。

ところが脅威は悪化の一途をたどっている。米国は宇宙で活動し自己防衛する能力を積極的に確保しなければならない。だから議会は、米国宇宙軍を軍隊の6番目の独立した部門として成立させるために行動する必要がある。

我々の軍事作戦と市民生活において、宇宙の重要性を誇張して言うのは困難だ。米国は宇宙における世界のリーダーだが、中国とロシアは現状を受け入れようとは思っていないことを、はっきりと示してきた。彼らは宇宙にある我々の資産を脅かす武器をすでに手に入れており、それには軌道上で破壊する方法も、サイバー攻撃や電波妨害で地上管制に打撃を与える方法もあるのだ。

これらの措置を取るには議会による大規模な立法は不要だが、宇宙軍創設の最終的な最重要措置には、国軍の役割の要点を定める合衆国法典第10編を国会議員が書き直す必要が出てくる。最後に書き換えが行われたのは、第二次世界大戦後に空軍が創設された時だった。

なぜ議会は宇宙軍を実現すべきなのだろうか?それは宇宙が、国防総省が予算と力を適切に配分するテーブル上で、独自の場所を占めるのに見合うだけ十分に重要で固有のものであるからだ。

我々の軍隊は「複数領域戦闘」という原則を使用する。つまり戦闘任務を与えられた際に異なる軍が全て5つの領域―空、海、陸、宇宙、サイバー―にまたがって合同で働くということだ。ところが平時には、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、そして沿岸警備隊は特定の領域ごとに「組織、訓練、配備」を行うだけだ。

領域としての宇宙は現在独立するのに十分なだけ成熟している。今日、空軍宇宙軍団で「育った」将校がおり、少尉から始めて大将に向けて昇進しようとしている。空軍でその領域を維持するというのは単純に理屈に合わない。それはまるで海軍に歩兵部隊を持つようなものだ。空と宇宙はまったく別個の領域であり、航空機を運用するために必要な装備、技術、また文化は、宇宙での打ち上げと運用に必要とされるものとは全く異なる。

理論的な見地からすると宇宙軍の創設は理に適っているが、合理的には実際問題としての懸念がある。大統領は2020年までという非常に野心的なスケジュールで、宇宙軍を求めている。しかしながら厳しい締め切りは、肥大化した国防総省の官僚組織の下で火をつけることにつながり、長期にわたってこのイニシアティブが苦労しながらも前進することを妨げるのを促進してしまう。また新宇宙軍を立ち上げるには相当な初期コストが掛かるだろう。だが長期的に見れば、各軍での重複が減るにつれて効率が向上するだろう。

細部をおろそかにすると痛い目に遭うものだ。宇宙軍が必要とするのは一体何だろうか?私が推奨するのは、そのような部門が次のようなミッションを統合することだ。軌道上の衛星の打ち上げと制御、宇宙関連の装備の開発と調達、そして地上配備のミサイル防衛システム(例えば北朝鮮のミサイルから守るためのもの)に加えて地上配備の核ミサイルの維持だ。また私ならサイバー軍は宇宙軍に統合する。サイバーも独自の領域ではあるが、まだ単独のサイバー軍を認めるほど十分に成熟していない。組織効率と文化的な観点の両方から、これも筋の通った判断となるだろう。

21世紀は米国に課題を提示し続けるだろうが、世界のリーダーとしての我々の地位を保証する「マニフェスト・デスティニー(明白なる運命)」などないということに気づかなければならない。今こそ、宇宙が現代戦の必須で固有の領域であるという現実に合わせて、我々の軍隊を適切に再編成することにより、リーダーシップとビジョンを示すチャンスだ。

テリー・バーツ(Terry Virts) 著

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