プエルトリコのサンフアン市のカルメン・ユリン・クルス市長は、トランプ大統領を繰り返し攻撃し、ハリケーン・マリアの影響を受けたプエルトリコを見放したとして非難していたが、プエルトリコのグアイナボの市長は9月30日、クルス市長の主張に対して深刻な疑問を投げかけた。
グアイナボのエンジェル・ペレス市長は、デイリー・コーラーとのインタビューの中で、自身が連邦政府について経験したことはクルス市長とは異なっており、一つにはペレス市長が(クルス市長と異なり)連邦緊急事態管理庁(FEMA)や他の連邦当局の職員との会議に参加していたというのがその理由だと述べた。
民主党のクルス市長は、トランプと連邦政府はプエルトリコを見捨てたとして繰り返し非難してきた。29日の記者会見では、プエルトリコを支援するためにトランプにもっと努力するよう要求し、もっと支援しないのであれば「まるで大虐殺のようなことになってしまうだろう」と述べた。
ペレス市長はインタビューで、クルス市長がマスコミに語っている話は自身が連邦政府から確認したことと一致しないと語った。
「私の経験は異なるものだ。FEMA本部と政府のそれぞれの会議に参加してきたが、支援は届いており私の経験していることは彼女とは異なる。私のところでは政府から支援を受け取っており、FEMAから援助を受けている。自宅に被害を受けた人々の申請に対しても手伝ってもらっている。そしてこのグアイナボ市では、自宅の一部や全てを失った人々が何千人もいる」とペレス市長は語った。市長はプエルトリコのニュープログレッシブ党の一員でもある。
ペレス市長のコメントはFEMAのブロック・ロング長官が30日に語った内容と同調するものだった。トランプはクルス市長をツイッターで非難し、救援の取り組みを支援するためにプエルトリコに設置したFEMAの司令センターと連絡できていないのだと指摘しており、ロング長官はこれを擁護していた。
クルス市長が「大虐殺」と述べたことについて質問すると、ペレス市長は次のように語った。「なぜ彼女がそのようなことを言うのか分からない。私が言えるのは自分で経験したことだ。クルス市長は会議に全く参加していない。我々は既に二度、知事とFEMA代表、それからHUD(住宅都市開発省)の代表といった我々を支援してくれた政府機関の代表者と会議を行っているが、クルス市長はそれらの会議に全く参加しておらず、彼女と同じ党の市長には参加している人もいる。だからなぜ彼女がそのようなことを言うのか分からない。私の経験していることは全く異なっている」
「(市長の)中にはもっと支援を早くして欲しいという人もいるが、FEMAはヒューストンとフロリダ、そして今度はプエルトリコで起こったことに対応しているのだということも分かっている」とペレス市長は語った。
(中略)
プエルトリコ全体とグアイナボ市で壊滅的な被害を受けたにもかかわらず、ペレス市長はまだ楽観的に考えていると述べ、トランプが3日にプエルトリコを訪れればプラスの影響になるだろうという希望を示した。
「私はとても楽観的に考えている。トランプ大統領がプエルトリコを訪問すれば、我々の楽観的な見方と信頼が上向くことになるだろう。それは連邦政府に対する信頼だけでなく、議会に対する信頼もだ。大統領は我々を支援しようとしていて、もっとたくさんの支援と資金がこの島に来るだろう」とペレス市長は語った。「上院議員と代表者も何名か訪れていいるし、今度は大統領だ。市民に希望を与えるには最善のことだと思う」
「プエルトリコを支援することに関心がなければ、議員の訪問や大統領の訪問を受けることはないだろうーそんなことは起こらないはずだ」とペレス市長は語った。
「これまで他の大統領の場合、一度も訪れなかったこともあった。だから今、トランプ大統領がここに来るということは、非常に有益なことであり、プエルトリコに支援がもたらされるという期待と希望を与えてくれる」