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トランプ弾劾裁判は政治的駆け引きの舞台に過ぎない

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<引用元:デイリー・シグナル 2021.2.11>カル・トーマス氏による論説

ドナルド・トランプの2度目の弾劾裁判が劇なら、1回の公演後に終了するだろう。筋書きは分かっていて、結果は明白であり、演出は不自然だ。

映画だったら「50人の怒れる上院民主党」(「12人の怒れる男」にお詫びする)か、この現在の駄作にしっくりくるようなタイトルの2003年の映画、「Runaway Jury(邦題:ニューオーリンズ・トライアル)」というところだ。

要点は何か?民主党上院議員に、気高く見えても現実には低俗な政治的駆け引きの演説をさせているところだ。

憲法弁護士のジョン・ホワイトヘッドが次のように書いたのは正しい。「トランプを弾劾して得られるものはほとんどなく、決して一般のアメリカ人の窮状を向上させることはない。現在の政治と同義になった見世物と茶番を増強するだけのことだ」

トランプの弁護団は、1月6日に米国議事堂に侵入した暴動者を前大統領が扇動したという1つの訴えの棄却を要求した文書の中で「憲法に違反する政治劇」という言葉を使った。民主党はトランプが米国大統領の犯した中で「最も重大な憲法上の犯罪」を犯したと反論した。

どこかでリチャード・ニクソンが微笑んでいる。

これは、報復を狙う貪欲な左派支持基盤を満足させ、ワシントンの考えを改めるよう改革できると考える者全員に思い知らせるために意図された見せしめ裁判だ。メッセージ?エスタブリッシュメントは再び沼をさらおうとする者がいれば破滅させるということだ。沼の生き物は沼が大好きだ。それが彼らの生き方なのだ。

また両サイドにとっての資金集めの道具でもあり、それがワシントンに残された唯一の超党派の動きであるようだ。

トランプが再び無罪判決を受ければ公の場に復帰するだろうが、ひょっとするとしばらく待つことを検討すべきかもしれない。良い劇には付き物だが、緊張を作り上げることだ。それから自分のことばかりにこだわらないことだ。その芝居はもう見てきた。そうではなく、ジョー・バイデンの政策と公約違反についてコメントすべきだ。バイデンが過去に言ったことを引用し、失業、ガソリンの値上がり、上向きかけていた景気に彼がどれほど貢献しているかを、そして大統領令の偽善を全国に伝えよ。

それから数週間経てば、トランプが視聴率を奪って大規模集会を行うためにメディアは怒り狂う。それでも中傷はなしだ。人格ではなく、政策に固執せよ。

上院に提出した文書で、トランプ弁護団は次の点を指摘した。

  1. 弾劾について説明する文書と構造は、上院に前大統領に対する権限を付与していない。
  2. 憲法は合衆国の前大統領ではなく大統領に対する上院司法権しか与えていない。
  3. 弾劾条項はトランプの憲法修正第1条の権利を侵害している。
  4. 上院は憲法修正第1条と最高裁で長らく確立された言論の自由法を無視することはできない。
  5. トランプは選挙で選ばれた立場として、政治的な演説に自由に従事するための憲法修正第1条の権利を持っている。
  6. トランプの演説は憲法修正第1条によって完全に保護されている。
  7. 最後に、「戦う」と「戦うこと」というトランプの比喩的な言葉遣いは多くの人が使用しているが、どれも弾劾に値しない。

結論として、下院はトランプに適正手続きを許可しなかったと訴えることによって、弾劾条項は「不完全であり無罪判決の結果となる以外なく」「法律問題としては弾劾に値する違反を説明できていない」としている。

法学者が既に提起した疑問は、すでに辞任した大統領を「弾劾」できるのかどうかということだ。

民主党の最終的な意図は、トランプが2024年に再出馬できないようにすることのようだ。彼らはトランプに投票した7360万人の力を恐れているらしい。トランプはベテラン政治家とエスタブリッシュメントにとっては脅威であるから、当然のことだ。

この実にひどい劇はロードショーとして生き残ることもないだろう。どちらかと言えばまずい道化芝居だ。

カル・トーマスは企業共同体が雇用するコラムニスト、著者、放送局出演者、講演者であり、世界の指導者、米国大統領、著名人、教育者など数多くの名士につながりを持つ。複数の本を執筆しており、近著は「“America’s Expiration Date: The Fall of Empires and Superpowers and the Future of the United States.”」である。

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