＜引用元：ニューヨーク・ポスト 2020.5.7＞
複数の報道によると、中国当局者は欧州の首脳に圧力をかけて、コロナウイルス・パンデミックと戦うための医療用品を出荷してもらうために中国について肯定的な声明を行わせたという。
アクシオスが報道した新事実は、共産主義国を世界の公衆衛生の信頼できるリーダーとして描こうという中国政府の取り組みについて、さらに疑問を投げかけている。
ここ数カ月、コロナウイルスと戦う政府高官が中国の支援を称賛している。
イタリア外相は中国のおかげでイタリアで命が救われたと述べ、セルビア大統領は医療用品の荷物が到着すると中国の国旗にキスをし、メキシコ外相は中国の支援物資を輸送する飛行機の写真をツイートし、「グラシアス、チャイナ！！」と書いたと同サイトは報じた。
だが中国政府を称賛するよう圧力があったとしている高官もいる。
ポーランドでは、中国当局者はアンジェイ・ドゥダ大統領に、国を代表して中国の習近平主席に感謝の電話を掛けるよう圧力を掛けた。
「ポーランドは電話をしなければこのものを得られなかった。そうして彼らは電話を（プロパガンダの目的に）利用できたのだ」と、ポーランド駐在米国大使のジョーゼット・モスバッハーはニューヨーク・タイムズに語った。
ドイツのヴェルト・アム・ゾンターク紙によると、ドイツ当局者は中国当局者から、中国のコロナウイルス対応と国際的支援について肯定的な声明を出すよう強く促すアプローチを受けたと述べた。
「私にとって最も印象深いことは、中国政府が非常に強く他国からの感謝を公に表明することを要求している点だ。これは最善の人道的救援活動の伝統には全くないことだ」と外交問題評議会のエリザベス・エコノミーはタイムズ紙に語った。
「危機の只中で他国から署名入りの感謝の公表を期待するのは奇妙に思える」と彼女は続けた。
「『中国の美談をでっち上げる』極めて積極的な一党制の取り組みは、こうした中国側のプロパガンダの取り組みが実施されているという社会の認識を実際に高めている」と、ベルリンのグローバル公共政策研究所のトルステン・ベナー所長はアクシオスに語った。
「彼らはこれについて非常に押し付けがましくすることで、墓穴を掘っている」
トランプ大統領は中国当局を厳しく非難し、ウイルスを抑え込むことができははずなのにそうしなかったと主張しているが、中国共産党はその訴えを否定している。
