<引用元:ワシントン・エグザミナー 2019.10.10>バイロン・ヨーク氏
インテリジェンス・コミュニティ監察官(ICIG)のマイケル・アトキンソンは、8月26日の書簡で、トランプのウクライナ問題による弾劾の戦いの引き金となった匿名内部告発者に、「ライバル候補者に好意的な・・・議論の余地のある政治的偏向の兆候」があると書いた。
数週間後、ニュース報道では、内部告発者の偏向とされたものは民主党員として登録していたことだと報じられた。それだけだと。懐疑的な解説者は、偏向という論点を強調していた共和党は自分たちの党派心によって正しい判断ができなくなったために、単なる民主党への登録を不正の証拠とみなしたのだと示唆した。
内部告発者の弁護士、マーク・ゼイドは「そんなばかな!偏向?冗談抜きで?」とツイートした。
ところが今、内部告発者の側に偏向をさらに示す証拠の知らせがある。先週金曜日のアトキンソンに対する弾劾調査の聞き取りで共和党からの質問を受け、監察官は内部告発者の偏向の疑いが、単に民主党員として登録していたことではないことを明らかにした。それは、来年の選挙でトランプ大統領に挑戦しようと争っている民主党大統領候補者の1人と重大なつながりがあった、ということだった。
「監察官は(内部告発者が)民主党候補者の1人と仕事をしたか、ある種の仕事上の関係を持っていたと述べた」と、話の内容を知るある人物は話した。
「監察官は内部告発者が2020年大統領選挙候補者の1人と仕事上の関係を持っていたと述べた」と話の内容を知る別の人物は話した。
「(アトキンソンが)話したことは、内部告発者が民主党員として登録しており、現在の2020年民主党大統領候補者と以前仕事上の関係を持っていたと自分について明かしたということだ」と話の内容を知る3人目の人物は語った。
3人の消息筋の全員が、アトキンソンは内部告発者がつながりを持っていた民主党候補者の正体を明かさなかったと述べた。2人の間の仕事上の関係がどういうものだったかは不明だ。
8月26日の書簡でアトキンソンは、内部告発者の側に偏向の疑いがあるという証拠があったとしても、「そうした証拠によって、特にICIGが予備調査で入手した他の情報から考えて、差し迫った懸念に関する告発が『信頼できそうだ』とする私の判断は変わらなかった」と書いた。
民主党は、内部告発者は偏向から行動したと共和党が訴える時に、間違いなくその立場を取る。実際、7月25日のトランプとウクライナのゼレンスキー大統領の電話記録は公開された文書であり、誰でも見ることができる。内部告発者にあったとされる偏向に関わらずそれを読むことができる。
それにもかかわらず共和党は、特に関連する内部告発法の異例の利用を考えると、内部告発の発端に関してもっと知りたいと考えるだろう。共和党が事実について十分わかったというまでに――その民主党候補者が誰か、といったように――もっと多くの事がわかるだろう。