シカゴで行われた試合の国歌斉唱中、ピッツバーグ・スティーラーズでロッカールームに留まることにしたのは一人を除く全員だった。一人で反対したのは元陸軍レンジャー部隊のアレハンドロ・ヴィラヌエバ。チームの決断に抵抗しフィールドに出ると胸に手を置きヘルメットを腕に抱えた。
リーグの決まりでは、国歌斉唱中、選手はサイドラインにいる必要があるとされているが、24日日曜日の朝、スティーラーズがロッカールームに留まることにしたという報道が浮上した。
実際にチームは試合の時間まで、発表していた通りに実行した。しかし、ヴィラヌエバはチームを無視してフィールドに出た。
The entire Pittsburgh Steelers team stayed in the locker room for national anthem except for Villanueva who served 3 tours in Afghanistan. pic.twitter.com/6kvGDls8wQ
— Caleb Hull (@CalebJHull) 2017年9月24日
国歌斉唱の抗議について、スティーラーズのオフェンスタックル(ヴィラヌエバ)が仲間の選手と対立したのはこれが初めてのことではない。
昨年、ヴィラヌエバは、コリン・キャパニックが国歌斉唱中に抗議したことについて批判していた。
ヴィラヌエバはその国歌斉唱の抗議の後で次のように語った。「国歌斉唱中に座ることが最も効果的な方法かは分からない。国から自由と1,600万ドルの年俸をもらっていながら・・・一方でイラクやアフガニスタンで命を落としている黒人の少数派は年間2万ドルももらっていないというのに」
ミシシッピ生まれのヴィラヌエバは、そのようなスタンスを取るだけのもっともな理由がある。彼自身、アフガニスタンで3度の遠征を経験している元軍人からだ。
ヴィラヌエバは海外での軍務のほとんどで陸軍の隊長を務め、現在は第75レンジャー連隊第1大隊の少佐となっている。Vデバイス付きブロンズスターメダルも受賞している。
ヴィラヌエバは、軍隊での職務を続けながら、シンシナティ・ベンガルズ、フィラデルフィア・イーグルスといったチームとトレーニングを何度か行った。イーグルスに練習生から外されてから無契約だったが、2014年にスティーラーズのコーチ、マイク・トムリンに採用された。
ヴィラヌエバは現在、レフトタックルとしてスティーラーズと4年で2,400万ドルの契約を結んでいる。