バラク・オバマ前大統領が国を変えてしまったかどうかについては議論の余地がある。しかし、彼は間違いなく連邦裁判所を変えてしまった。
例えば最高裁判所の1つ下のレベルである連邦控訴裁判所では、現職の判事の3分の1をオバマが任命した。
今度、法廷を変えるのはドナルド・トランプの番だ。連邦判事に120以上の空席がある中、ホワイトハウスは11名の新しい判事候補者を発表したところだ。
法廷の観測筋はその候補者たちは法廷にとってプラスになるだろうと言っている。
ジュディシャル・クライシス・ネットワークのチーフ・ディレクター、キャリー・セベリノは、それを「理にかなった公正な法律を適用する取り組みをこれまでの経歴の中でずっと示してきた」候補者を揃えた「素晴らしいリスト」と呼んだ。
オハイオ州のケース・ウェスタン・リザーブ大学法科大学院の、ジョナサン・アドラー教授は、その選択を「優れた資質と目覚ましい知性を持った最高の候補者」と呼んだ。
そのリストの中には、第3巡回区控訴裁判所のステファノス・ビバス( Stephanos Bibas)、第10巡回区控訴裁判所のアリソン・H・イード(Allison H. Eid)、そして第8巡回区控訴裁判所のラルフ・R・エリクソン(Ralph R. Erickson)が含まれる。
ビバスはペンシルベニア大学の法学教授であり、最高裁判事のアンソニー・ケネディの書記官を務めていた。イードはクラレンス・トーマスの書記官を務め、コロラド大学の法学教授であったが、現在はコロラド最高裁判所の判事である。エリクソンはノースダコタの地裁判事であり、州で初めての連邦法による死刑判決の裁判を担当した。
「トランプ大統領は控訴裁判所の裁判官に現役と元の研究者を引き続き選んでいます。このため彼の任命者が連邦裁判所で持つ影響力が拡大するばかりとなるでしょう」とアドラーは述べた。
オリン・ハッチ上院議員(共和党、ユタ州)は、候補者に対する迅速な行動を求めた。
「オバマ大統領は下級裁判所の並外れた重要性を理解していたので、私達の憲法よりもリベラル的な方針に肩入れした判事を任命することに非常に精力的だったのです」とハッチは水曜日に発表した声明の中で述べた。
しかし、彼はトランプ大統領が事態を逆転できると述べた。
「前政権の間違いを正すときが来たのです。これらの最高に適任な法律家が、どうあるべきかではなく法がどうなっているかを語ることによって、裁判所に敬意と信頼性を回復するでしょう。」
大統領の任期はスタートしたばかりだが、彼が任命する判事は最も重要で長期にわたる遺産の1つとなり得るだろう。
(一部省略)