＜引用元：ワシントン・エグザミナー 2021.3.14＞
ドナルド・トランプ前大統領とジョージア州調査責任者との電話についての当初の報道には間違った引用が含まれており、少なくとも2つの報道機関が訂正や更新を出すに至った。
ウォールストリート・ジャーナルは先週、トランプとジョージア州務省調査責任者のフランシス・ワトソンの間の12月23日の約6分間の電話を初めて公開した。その中でトランプは、彼女にアトランタのほとんどが位置するフルトン郡での郵便投票での不正を調査するよう強く訴えていた。
確かにトランプは、コブ郡での投票結果の監査を実施中だったワトソンに、自身が2020年大統領選に勝利したのであり「正しい答えが出る」時にはあなたは「称賛」を受けると話していたのが聞き取れる。
バイデン大統領はジョージア州で12,000票以下の差でトランプに勝ち、民主党としては1992年のビル・クリントン大統領以来で初めて同州の16票の選挙人団投票を勝ち取った。
トランプに答えて調査官はこう述べた。「我々のチームとジョージア州調査局は真実と、事実に基づく情報の発見にしか関心がないということを、あなたに保証できます」
ところが音声によって、電話に関する匿名の消息筋に基づいた1月の当初の報道がトランプの発言を間違って引用していたことが明らかになった。それらの報道では、トランプはワトソンに「不正を見つけろ」と強く訴え、もし見つけたら調査官が「国の英雄」になるだろうと述べたとされていた。
CNNなどの報道機関がこうした引用を発表し、ワシントン・ポストが最初に報じた内容を裏付けた。ワシントン・エグザミナーは当時、ワシントン・ポストの記事に基づく記事を出した。
ワシントン・ポストは記事の冒頭に以下のような長文の訂正文を付加した。
訂正：この記事の発表から2カ月後、ジョージア州務省はドナルド・トランプ前大統領と州の調査責任者の電話録音を公開した。録音から本紙がトランプの電話での発言を、匿名の消息筋が提供した情報に基づき誤って引用していたことが判明した。トランプは調査官に「不正を見つけろ」とも、そうしたら「国の英雄」になるとも言っていなかった。トランプは調査官にジョージア州フルトン郡の投票を綿密に調査するよう訴え、そこで「不誠実なこと」を発見するだろうと主張していた。またトランプは、彼女が「全国で現在最も重要な職務」にあると伝えていた。録音に関する記事はこちらにある。見出しとこの記事の文章は、間違ってトランプのものだとしていた引用を削除して訂正された。
―ワシントン・ポスト
たった1人の匿名の消息筋に依存してたCNNの記事でも、15日に次のように短い注釈付きで変更された。
編集者注釈：1月9日に発表されたこの記事の当初の版では、ジョージア州選挙調査官に対する大統領の言葉を置き換えたものを直接の引用として提示していた。電話の録音が発見されたことで記事は更新された。詳細はこちら。
―CNN
最近公開された電話録音についての報道で、ワシントン・ポストは間違った引用がジョーダン・フュックス副州務長官による話に基づいたものだったことを明らかにした。同紙は、フュックスはワトソンからトランプの発言について説明を受けたと述べた。
フルトン郡のファニ・ウィルス地方検事はトランプが11月3日の選挙結果を覆そうとしたことに対して刑事事件として捜査を実施している。
ジョージア州務省も捜査を実施中であり、結果が覆される可能性のある不正投票疑惑の追及に関して、トランプが州当局者に複数回電話したことをめぐり圧力が高まったことを受けて着手したものだ。「私が望んでいるのはこれだけだ。11,780の票を見つけたいだけだ」と前大統領は1月2日に電話でブラッド・ラフェンンスペルガー州務長官に、同州でトランプの勝利につながる数字を出して話した。
フルトン郡の捜査の一環として、ウィルスは2月に関連する文書を保存するよう求める書簡を出した。
CNNもワシントン・ポストも、これまで州当局者はトランプとワトソンの電話の録音は存在しないと思うと述べたと報じていたが、ここ数日で両者は、当局が情報公開請求に応じた際にワトソンの機器のごみ箱フォルダーで録音を発見したとする新たなニュースを報じている。
ワトソンはWSB-TVに対して答え、調査官はトランプの電話に驚いたが圧力を受けたとは感じなかったと述べたと報じられた。「予期しなかったことでしたし、電話でも話したのですが、彼がわざわざそのために時間を取ったことに衝撃を受けました」と彼女は述べた。
