＜引用元：ワシントン・エグザミナー 2023.4.19＞
有権者の過半数は、2021年1月6日の議事堂襲撃が群衆の中で秘密工作をしていた政府職員によって引き起こされたと考えている。驚くことに、ドナルド・トランプ前大統領の責任を正面から問う、司法省検察と下院特別委員会の判断を否定した形だ。
トランプがジョー・バイデン大統領に選挙で敗れたことについて、おとり捜査官が群衆の中で怒りを煽ったことを多くは疑問視していたが、FOXのタッカー・カールソンが未公開ビデオを放送したことで、最新のラスムセン・レポート世論調査でその数字は65パーセントにまで増加した。
ラスムセンは、半数近く（47%）が、警察への攻撃や議事堂への侵入を行うところまで捜査官が抗議参加者を煽った「可能性が高い」と答えたと報じていた。その時議事堂では、議会とマイク・ペンス前副大統領がトランプの敗北とバイデンの勝利を認定しようとしていた。
「タッカー・カールソンが、2021年1月6日の米国議事堂襲撃の未公開ビデオを公開した後、現在では、おとり捜査官が挑発して起きたと考えている有権者が増えている」と、世論調査の分析はしている。
「カールソンの議事堂襲撃新ビデオの放送についてのニュースを『見た直後』の有権者のうち、72パーセントは政府職員が襲撃を誘発するよう助けた『可能性が高い』と考えている」と続く。
連邦当局は役割を果たしたことを否定している。カールソンは、透明性の取り組みとしてケビン・マッカーシー下院議長（共和党、カリフォルニア）が許可を与えたビデオを放送したことで、批判を浴びた。
ビデオには、警察が議事堂の廊下で抗議者を案内し、最も有名な容疑者を含む人々のためにドアを押さえてさえいた様子を映すものもあった。
司法省は約1千人の抗議者を起訴しており、さらに1千人を起訴する予定だと述べた。起訴された人の中には数年の実刑を受けた者もいる。
ビデオは、司法省と最近解散された1月6日委員会とは異なる見方を提示した。委員会はリズ・チェイニー元下院議員が共同議長を務めていたが、彼女は18日に、事件についての本を執筆して襲撃の火付け役となったトランプの責任を問うつもりだと発表した。
トランプ支持者が議事堂に侵入して前大統領の顔に泥を塗ることを期待して、政府職員が扇動したという噂は以前からあった。襲撃の7日後、トランプは「扇動」の罪で2度目の弾劾を受けた。
弾劾投票は全く一方的だったが、新たな世論調査では、反トランプの政府職員が襲撃を煽ったという考えは党派を超えたものだった。
「共和党の74パーセントは、政府のおとり捜査官が、少なくともある程度は議事堂襲撃の発生を助けたと考えており、民主党では59パーセント、無党派では62パーセントが同様だった」とラスムセンの分析はしている。