<引用元:ニューヨーク・ポスト 2021.8.22>
ドナルド・トランプ前大統領は8月22日、アラバマ州での集会で米国のアフガニスタン撤退を「アメリカ合衆国の歴史上の外交政策で最大の屈辱」と非難した。
トランプはバイデン大統領を、「ホワイトハウスの弱さ」を許したとして非難し、ジョー・バイデンの大失敗に比較すればベトナムが戦略上のマスタークラスのように見えると述べた。
「これは史上最大の軍事的敗北の1つとして歴史に残るだろうし、あのようなことは起きるべきではなかった。これは撤退ではなかった。どういうわけか、これは完全な降伏だった」とトランプは支持者に語った。
「彼は空軍基地を明け渡した。武器を明け渡した。大使館を明け渡した」とトランプは述べた。
前大統領は、上院議員に立候補しているモー・ブルックス下院議員を支持する集会で、アラバマ州の共和党色の強いカルマンの何千名もの聴衆を前に演説を行った。
トランプは何十億ドルにも相当する武器と装備が取り残され、タリバンの手に渡ったことを非難した。報道によると、おそらく60万丁のアサルトライフル、約2千台の装甲車両、そしてブラックホークを含む40機の航空機が含まれる。
「起こるべきではなかった。(バイデンが)やらなければならなかったことは、全員が出国するまで兵士を残すことだけだった。市民も、武器も。それから基地を徹底的に爆撃し、『さよなら』を言うのだ」とトランプは述べた。
トランプは、20年の紛争の後、自身の政権は米軍がアフガニスタンを去るべき時だと決定したが、それは「尊厳を持って」出ることだったと述べた。
「もうすぐ9月11日を迎えるが、―バイデンのせいで―大使館にはタリバンの旗が掲げられようとしている」
トランプは大統領時代にタリバン幹部と最初に行った交渉を擁護し、米国撤退のための「条件に基づく合意」を過激派グループと取りまとめたとし、彼らのことを「交渉に長けた人々」で「厳しい戦士」だと述べた。
前大統領は、タリバンリーダーのアブドゥル・ガニ・バラダル師と会った時に、米国人と米国政府が軍事撤退時に保護されることを自身が明確に示していたと述べた。
「私が就任中であれば、タリバンは我々の飛行場を確保することも、アメリカの武器を見せびらかすことも夢にも思わなかっただろう」とトランプは述べた。
またトランプは、バッシャール・アル・アサドが自国民に化学兵器を使用したとされた後でシリアの独裁者に対して空爆を行い、米軍の襲撃でISIS指導者のアブー・バクル・アル=バグダーディーを殺害したことも含めて、中東での成功を自画自賛した。